<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 大助かり!三男がブドウの農薬散布を代わりにやってくれた #230523

広島からの出張帰りに三男が岡山に一泊した。

昨日は疲れて一日中ゴロゴロしていたが、今日はいろいろ畑仕事を手伝ってくれた。

ぐるりと畑を見て回り、枝豆の種まきをしてくれたり・・・

裏庭でレタスやラディッシュの収穫をしてくれたり。

まあ、これらの仕事は簡単なので手伝いというよりも、三男に体験させたと言った方が正確だろう。

でも、本当に大助かりな手伝いもやってくれたのである。

それがこの季節にやらねばならないブドウの防除作業だ。

ブドウは病気や害虫に弱いため、5月から6月にかけて毎週のように農薬の散布をするのが農家の常識である。

ただ私は農家ではないので、なるべく農薬は使いたくない。

そこで去年から試しているのが、5月と6月に1回ずつ最低限の農薬を散布するという低農薬栽培である。

用意したのは去年購入して保管していた3つの農薬。

晩腐病、褐斑病、黒とう病、さび病、べと病の予防に効果がある「ペンコゼブ」。

うどん粉病、灰色かび病、晩腐病、褐斑病、黒とう病の予防に効果のある「ポリベリン」。

そして、カメムシ類、ブドウトラカミキリ、コナカイガラムシ類などに効果がある「スタークル顆粒」の3つである。

これらを10リットルの水で薄めて、噴霧器でブドウの葉や幹全体に散布するのだ。

去年はこれで大きな被害は受けずに済んだ。

ところが今年は雨が多いせいか、すでにマスカットの葉に異変が現れている。

葉の表面がボコボコしていて、裏側を見ると白いカビのようになっているのだ。

私の師匠である近所のおじさんに見てもらうと「ブドウハモグリダニ」というダニによる被害だと言う。

葉の異変はかなりの広範囲に広がっているが、おじさんからは明確な対応策は示されず、ネットを参考にしながら症状が表れた葉は出来るだけ取り除き、後は去年と同じ農薬を散布して様子を見ることにした。

我が家のブドウ畑は200平米ちょっとと小さいので労力的には大したことはないのだが、農薬を撒く作業というのはどうも気分的にあまり良くないものがある。

そこで息子に「農薬撒いてみる?」と聞いてみた。

すると息子は「いいよ」というので、私は息子に雨合羽を着せ、手袋とマスク、ゴーグルを渡して、3種類の農薬を調合したタンクを肩にかけさせた。

そして簡単に噴霧器の使い方を教えると、息子が慣れない仕草でブドウに農薬を散布する様子を少し離れた場所から見守った。

三男は今29歳。

決して体力自慢の男ではないが、それでも文句を言うことなく丁寧に作業を進めてくれた。

ある程度、息子が慣れてきたのを確認したら、私は傍でマスカットの誘引作業を始める。

やっぱり助っ人がいると作業が捗る。

特に、一番嫌な農薬散布を息子がやってくれたことは本当に助かった。

ひと通りブドウ棚への散布が終わると、息子は開口一番「暑い!」と言った。

雨合羽を頭から被っているので、風を感じることもできず、汗が発散できない。

私も農薬散布のたびに蒸し風呂の中のような暑さを体感したものだ。

「農薬まだ残ってる?」と息子に聞くと、残っているという。

「それなら、ついでに桃にも散布してくれる」と言って、そのまま息子を桃の畑に連れて行って、残った農薬を全部桃の木に散布してもらった。

この頃には息子も農薬の怖さよりも暑さの方がまさったらしく、雨合羽のフードを脱いで桃に農薬を撒いていく。

ブドウのために調合した農薬がそのまま桃にも有効なのか、私にはよくわからないが、使い残しの農薬の処理も恐ろしいので桃畑で使うしかないと判断したのだ。

先日、桃の実には早々に袋がけをしたので、実に直接農薬がかかることはないだろう。

4本ある桃の木のうち3本目に散布する途中で噴霧器のタンクが空になったようだ。

果たして今日撒いてもらった農薬がダニの被害を食い止めてくれるのかどうかはわからない。

ダニにやられた葉は醜い姿になった後、萎れていくみたいだ。

さらにブドウに大きな被害をもたらす病気もダニが媒介するという。

そんな症状が広がってしまったら、今年の収穫は大きなダメージを受けるだろう。

今年の秋には大学時代の仲間たちがブドウ狩りに来る予定もある。

三男の手伝いが無駄にならぬよう、農薬たちには頑張ってブドウと桃を守ってもらいたいと、非科学的い願うばかりである。

<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 芽かき・誘引・花穂の整形、そして防除・・・5月のブドウ畑は大忙し #220516

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