<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 柿が色づき始める秋、伯母が入所する施設に秋冬物の衣類とブドウを届ける #220908

岡山に帰省してから日に日に秋の気配が忍び寄ってくる。

今日も肌寒くて夜明け前に目が覚めて、明るくなるのを待って妻と畑に出かけた。

今日は曇りがちな空で、朝の空気がひんやりして気持ちがいい。

今日の主な任務は、昨日植えた白菜とキャベツ、大根とニンジンに水をやること。

そしてもう一つ。

妻が大切にしていたミモザの苗を再生させることだ。

先月私が草刈り中に誤って切ってしまったミモザだが、残った根元から1本だけ枝が生えてまだ生きていることが確認されたのである。

妻は大喜びで、なんとしてもこの死にかけのミモザを復活させたいと、周辺に使い古しの瓦を並べて雑草に埋もれるのを防ごうというのだ。

こんなたわいのない作業をしながら夫婦で早朝の時間を過ごす。

静かで新鮮な時間だ。

見上げると、お墓のまわりに植えられた柿がちらほら色づいている。

まだ9月上旬なので収穫にはちょっと早い気がするが、試しに1個持って帰って食べられるかどうか試してみることにする。

柿の木の周辺には落ちた柿の実がたくさん転がっていた。

柿は自然落果しやすい果樹で、栽培農家はあまり実が多くつきすぎないように摘果するらしい。

でもうちの柿は農薬も使わず摘果もせず自然のまま。

この辺りの柿の木は去年ほとんど実をつけなかったが、今年はたくさん実がついている。

それが自然の摂理のようだ。

そんな朝の畑仕事を手早く済ませ、今日は午前中から一つ街に行く用事があった。

そろそろ朝晩が涼しくなってきたので、伯母が入所している介護施設に秋冬物の衣類を届けるのだ。

伯母の衣装ダンスをゴソゴソして着心地の良さそうなシャツやズボン、上着などを見繕って3つのダンボール箱に用意してくれた。

ずぼらな私にはできそうにない仕事である。

伯母の衣類を届けるのに合わせて、収穫したてのブドウを施設に持って行き、伯母だけでなく入所者の皆さんにも食べてもらおうと思った。

施設に問い合わせると、「助かります」と喜んでもらえたので種のないピオーネを8房箱に入れて持っていった。

どうせ売り物ではなく、素人の私たちが作ったブドウなので、縁のある人たちに食べてもらえれば本望である。

政府はウィズコロナに向けてさまざまな規制の緩和を発表しているが、高齢者が暮らす介護施設ではそう簡単に外部からの立ち入りは認められない。

今日も1階の駐車場で、持ってきた衣類をチェックしてもらい、ブドウの箱も手渡した。

伯母の面倒を見てくださっているヘルパーさんによれば、施設にもだいぶ慣れて他の入所者さんたちとも会話しているという。

何事も自分でやりたがるのは相変わらずだが、それでも介助してもらうと「ありがとう」と言って素直に従っているそうだ。

ちょっと心配だったのは、体に歪みがあるため腰が痛いと訴えることが増え、脚が痛くて歩くのに支障が出るようになったということだった。

自宅を離れて1年あまり、90歳を超えた伯母の体力は徐々に衰えてきている。

伯母の施設での用事を済ませた後、今度はマンションで一人暮らしをしている私の母を訪ねる。

最近、母のマンションを訪ねる前に花屋に寄ることが増えた。

コロナ禍で以前のように出歩かなくなった母にとって、一番の困りごとは父の仏壇に供えるお花を買いに行けなくなったことなのだ。

マンションの近くのちょっとおしゃれな花屋さんが母のお気に入り。

今日は妻と二人で母が好みそうな落ち着いた色合いの花を少しだけ調達した。

この花とは別に、母のところにもブドウやイチジク、キュウリに加えて私の作った奈良漬けも持っていった。

“農家”をしていると人にあげる物がいくらでもできるのだ。

そしてマンションの近くのお気に入りの喫茶店で一緒に昼食を食べた。

妻が「エビピラフ」、私が「エビ入り焼き飯」を注文してどう違うのかを味わってみた。

このところめっきり食が細くなった母は、雑炊を注文したが半分も食べられず残りを私がいただいた。

親世代がみんな90歳を迎える中で、人生の最期をどのように過ごさせてあげられるか?

悩みながら試行錯誤する日々が続いている。

<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇遊びに来た孫たちと初めてのバーベキュー #211121

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