<吉祥寺残日録>不眠症の妻にもたらされた三男からの嬉しい報せ #220415

昨日から急に気温が下がって、冷たい雨が降り続いている。

今日の最高気温の予想は、2月並みの11度だという。

一昨日まで夏日だったことを考えると、体調がおかしくなっても不思議ではない。

さて、妻の不眠症は一向に良くならない。

メンタルクリニックで処方された睡眠薬で夜中に体に異変が起き、その薬は怖くて飲む気がしないというので、今度は漢方薬を試してみることになった。

吉祥寺市内にある漢方薬を取り扱う薬局で相談をして、そこで紹介されたクリニックで診てもらうことができた。

そこの先生は偶然、三鷹に住んでいた頃に妻が通っていた女医さんの弟子にあたるお医者さんで、妻の話を聞いて、とりあえず当時処方されていた漢方薬を飲んで様子を見ましょうということになったそうだ。

「桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)」というとても記憶できそうもない薬名だが、なんと妻はその名前を覚えていたという。

当時の私は仕事が忙しくて、妻がそんな漢方を飲んでいたことも知らない。

とにかく真面目で几帳面なので、頑張りすぎて体調を崩すことは若い頃からあった。

でも仕事にかまけて、そんな妻に十分寄り添ったかと問われれば、とても合格点はもらえないだろう。

妻は早速、もらってきた「桂枝加竜骨牡蛎湯」を朝晩2回飲み始めた。

しかし、これは睡眠薬ではなく、ストレスを軽減して心を落ち着かせる薬、ましてや漢方なので即効性はない。

昨夜も寝て1時間ほどで悪い夢を見て目が覚めたらしく、それから朝まで一睡もできなかったらしい。

睡眠は健康維持のために何より重要なものなので、眠れないと体のあちこちに異常が生じる。

今朝は起き上がるのも辛いようで、こんな時にはとにかくゴロゴロして過ごす以外にないだろう。

とにかくここまでひどい不眠症は妻も初めてなので、この先どうなってしまうのか不安で仕方がないようだ。

そんな妻を時折介抱しているうちに、私の睡眠もおかしくなってきた。

昨夜は寝ようとしていたところに妻が不調を訴えてきたもので、すっかり寝そびれてしまい、朝方うとうとしたものの、いつものリズムが完全に崩れてしまった。

二人だけの暮らしなので、いつ起きていつ寝てもいいようなものだが、妻の真面目さが夜寝られなかったことを必要以上に重く考えているように私には見える。

私は眠たくなったら昼寝をすればいいと思うが、妻はどうもそれが苦手だ。

すっかり元気を失い、ベッドに横たわっていた妻のスマホが鳴ったのは午前10時ごろだった。

しばらく音信が途絶えていた三男からの電話である。

妻にスマホを渡すと、力なく話し始めたのだが、すぐに声が明るくなった。

どうやらいい報せが届いたらしい。

コロナ禍で入籍し去年1年遅れで結婚式を挙げた三男夫婦に赤ちゃんができたとの報せだった。

弱っていた妻にとって一番の朗報、表情にも幸福感が浮かび少し元気が出たようだ。

やはり赤ちゃんのパワーはとてつもない。

特に、専業主婦として3人を育ててきた妻にとっては、これ以上ないプレゼントである。

長男の家も次男の家も、孫たちはどんどん大きくなって、一番ちっちゃい次男の家の男の子はこの春幼稚園に通い始めた。

シニアになると生活に変化が乏しくなるが、子や孫が常に変化をもたらせてくれる。

出産予定日は10月だということなので、無事に生まれてきてくれるのを待つだけだ。

我が家にまた新しい楽しみが増えた。

赤ちゃんが生まれれば、妻の暮らしにも張り合いが出て、きっと体調も改善するだろう。

そうなれば私も心置きなく、旅行や農作業に勤しむことができるというものだ。

生まれてくる赤ちゃんと三男夫婦に、「おめでとう」そして「ありがとう」の言葉を贈りたいと思う。

<吉祥寺残日録>三男の結婚式の延期も決まった「特別な夏」 #200807

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