【注意】「鮨 ほし野」はすでに閉店しました。
今日8月1日は、35回目の結婚記念日。夕方から雨が降った。
35年前の結婚式は台風だった。若気の至りの手作り結婚式。今、思い出してもよくあんな適当な結婚式をやったものだと思う。親たちの気持ちを考えると、恥ずかしかっただろうなと思う。
結婚記念日と言っても、特にプレゼントは用意しない。その代わり何か美味しいものでも食べようということで、昨日あれこれ2人で店選びを迷った。結果的に落ち着いたのが、家の近くのすし屋だった。

雑居ビルの1階にある目立たないお店だ。
それでも先日、開店20周年を祝ったばかりだ。吉祥寺で20年続けばもはや老舗の部類に入る。

入り口にメニューが置かれている。このお店、夜しか営業していない。
おまかせコースは7000円と9000円。おきまりコースは5000円だ。

カウンターに通される。目の前には、丁寧な仕事を施されたネタが並ぶ。
今日は結婚記念日。奮発して7000円のコースをお願いした。

お通しの「枝まめ」。「アルデンテにしておきました」とダンディーな店主が言った。
まだ茹で上がったばかりの温かい枝豆、塩加減がちょうどいい。

日本酒を頼む。2種類の一升瓶が用意され試飲させてくれる。銘柄を教えてくれたが、忘れてしまった。とてもフルーティーなお酒だ。

まず最初に出されたのが、「カツオの冷汁」。正確に何て言っていたかはっきりとした記憶がない。ただ、宮崎の冷汁に高知のカツオのぶつ切りが入ったような爽やかな一品だ。

続いては、薄く切った鯖。これは絶品だ。食べられないネタが多い妻も鯖は大好物だ。本当に美味しい。

続いては「ばくらい」。「ほや」と「このわた」の塩辛だそうだ。「ばくらい」という食べ物があることを初めて知った。確かにお酒に合う。
ダンディーな店主は「お酒のアテです」と言って私に出し、お酒が飲めない妻には代わりに炙ったイカを出してくれた。塩味の効いたこのイカがまた美味い。

日本酒がなくなったので次を頼むと、別の2種類のお酒を試飲させてくれた。今度選んだのは、青森のお酒「陸奥八仙 夏吟醸」。青いボトルがいかにも夏向きだ。
これもとても華やかなお酒である。

ここからは「にぎり」。シャリは小さめで、形が美しい。
最初は「赤身の漬け」。シャリがとても美味しい。バランスのいいお寿司だ。

続いては「イサキ」。何日か寝かしていたと言っていたような気がするが、残念ながら忘れた。でも、美味しい。

「中トロ」。もちろん美味しい。

「イカ」。塩とレモンでいただく。味に変化がつき文句なく美味しい。

「アナゴ」。とてもふっくらしている。

「関あじ」。う〜ん。美味しい。

「サバ」。これも色々説明されたが覚えていない。

そして「赤貝」。私はやはり貝が好きだ。妻は貝が苦手だと言っていたので、別のネタを握ってくれた。とても親切だ。

さらに「あわび」。妻は貝類が嫌いなので、私が2ついただく。甘いタレで味付けされたあわびはとても柔らかい。個人的にはもう少しコリコリする方が好みではある。

「エビ」。見た目が美しいので食べたが、個人的にはエビはどうでもいいネタだ。逆に妻はエビが好きなので、あげればよかった。

「いくら」。ノリは東京湾のものだという。久しぶりに本当に美味しいいくらを食べた。小ぶりだが、絶品だ。これも妻は苦手なので、私が2ついただいた。ラッキー。

そして最後はウニ。ノリはなく、たっぷりのウニを塩でいただく。言うまでもなく美味い。
妻はウニも苦手と伝えていたので、代わりにトロとたくわんの巻物が出された。あ〜、もったいない。それでも妻は「美味しい」と言って巻物を食べていた。

小さな「玉子」がシメで出て、おまかえコースは終了。予想した以上に立派なおまかせコースで、都心で食べれば2−3万円取られても不思議ではない。
やはり鮨は「おまかせ」だな、と再認識した。
我が家の近くにこんなハイクオリティーなお寿司屋さんがあるなんて、ありがたい限りだ。
また、記念日に行きたいと思う。
食べログ評価3.05、私の評価は3.70。
結婚35年ですか。おめでとうございます。それにしても、偶然ですね。わたしも8月1日に結婚式を挙げました。今は一緒じゃないので、今日は、一人で暑かった当時を思い出しています。