<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 新しい畑にサツマイモを植えたら猪よけが必要だと忠告された #230527

東京に戻る日が近づいて慌ただしい日々が続き、ブログの更新が疎かになってきている。

昨日のことになるが、新しく開墾した畑に初めてサツマイモを植えた話を書いておこうと思う。

そもそもの始まりは今月16日、すでに10日以上前の話だ。

解体業者に依頼してブドウの棚を全て片付けてもらった畑は、少し雑草が生えてきて、このまま放置しておけばまた去年までと同様、耕作放棄地になってしまう。

奥の方には果樹をいろいろ植えたいと考えているのだが、植える時期は冬から早春が定番らしい。

それまでただ草刈りだけして過ごしてもいいのだが、せっかく更地があるのならば少しずつでも利用したいと思うのが人情というものだ。

雨上がりで地面が湿っているタイミングを見計らってミニ耕耘機で耕してみることにした。

朝6時から畑に耕耘機を持ち込み動かしてみた。

ところが、地面が硬すぎて私が持っているミニ耕耘機ではとても歯が立たない。

地面に弾き飛ばされてぴょんぴょん跳ねるばかりで一向に土を掘り返してくれないのだ。

このまま続けていると、耕耘機が壊れてしまう危険性もある。

そこでスコップを使って、自力で土起こしをすることにした。

スコップに足をかけ全体重をかけて地面に刺しては梃子の原理を使って少しずつ密着した土の塊を壊していく。

前日ずっと雨が降っていたため、なんとか掘り起こすことは可能だったが、全体に粘土状の土のようで土の割れ目を作るたびにプシューとガスが抜けるような音がした。

水はけが悪い場所では土中の水が腐敗してドブのような匂いがする。

こうして少しずつ土を起こし、5メートル四方ほどのスペースをスコップで耕すのに6時間ほどもかかった。

おかげで、スコップを押す右手は掌の皮がむけてしまった。

昔の人はこうやって荒地を開墾していたんだろう。

本当にご苦労なことである。

午後に入って再びミニ耕耘機を畑に持ち込み、スコップで土起こしをしたスペースを機械で耕してみる。

土の塊は相変わらず硬いがこれならなんとか耕運が可能だ。

少しずつ土が細かくなっていく。

ところが、耕耘機が突然変な音を上げた。

耕耘機を止めて、ローターの状態を見る。

雑草の根っこが絡まるのはいつものことだが、この日は太い針金がローターに巻きついていた。

ブドウ棚を支えていた針金だ。

解体業者が重機を使って棚を解体する際、たくさんの針金や砕かれたコンクリート片が土の中に紛れ込んでしまった。

あらかじめわかっていたので、表面に出ている針金やコンクリート片、ブドウの根などは拾い集めてから耕したのだが、地中に埋まっているものはどうしようもない。

ワイヤーカッターを使って絡まった針金を切り取り除いたが、かなり苦労した。

2度針金が絡まって作業がストップしたが、何度も耕耘機を走らせて1時間半ほどでどうにか作物が植えられる状態にまで畑づくりができた。

正直この段階では、新たに作ったこの畑でどんな作物を育てるのか決めていなかった。

実際に畑を耕していると、ここの土壌がどのようなものなのかが少しずつわかってくる。

水捌けが悪くて粘土質、乾燥すると耐火煉瓦のように硬くなってしまう。

決して畑としてはいい状況ではないので、とりあえずサツマイモでも植えてみようと決めた。

翌日、バーク堆肥と発酵牛糞を3袋ずつ買ってきて、新しく開墾した畑にすき込んだ。

どちらもポピュラーで安価な土壌改良剤で、これを混ぜ込むことによって粘土のような土を少し柔らかくする狙いがある。

このまま1週間寝かせて土に馴染ませるのだが、果たしてちゃんとした畑になってくれるだろうか。

サツマイモの苗を購入したのは5月24日。

いつものホームセンター「タイム」で売られていた「安納イモ」と「ベニハルカ」の苗を買った。

どちらも10本の苗がセットになっている。

家に戻って、買ってきた苗を水につける。

「ベニハルカ」の苗は全く元気がないが、果たしてちゃんと根づいてくれるだろうか?

2日間苗を水を吸わせている間に、新たに作った畑に畝を立てていく。

水はけが悪いことを考慮して深めに溝を掘り、通常よりも畝を高く作る。

雑草が生えないように黒マルチを張り、サツマイモの苗を等間隔に植えていく。

苗の間隔はだいたい30〜40センチ、棒でマルチに穴を開け苗を斜めに植える。

こちらが去年も栽培した種子島生まれの「安納イモ」。

この苗は元気そうで、自力で立ちあがろうとする。

一方こちらが「ベニハルカ」。

糖度が高い人気の品種だが、どうも苗に元気がない。

植え付けを終わって弱々しいベニハルカの苗を心配そうに見ていると、隣のビニールハウスでブドウを栽培している近所のおばさんが声をかけてきた。

「何を植えたん?」と聞くので「サツマイモを植えてみた」と答えると、おばさんは「それなら猪よけをせんとおえんわ」と言う。

確かにサツマイモはイノシシの好物で、私も去年桃の畑に植えたサツマイモを根こそぎ荒らされたことがあった。

でも新しく作った畑は民家から近いため大丈夫だと思ってサツマイモを植えたのだが、おばさんによればここらあたりにもイノシシが来たことがあったそうだ。

家に帰って猪よけのネットなどについて調べてみたのだが、ホームセンターに買いに行くのも面倒で、妻とも相談して今年はこのまま様子をみて、もしもやられたら来年対策を考えることにした。

サツマイモの収穫は10月ごろ。

それまでイノシシの被害を免れて無事に芋が収穫できるのか、今年の新たな挑戦である。

月一農業

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