帰省初日、空港からの道すがらスーパーで食材を買い物したのだが、結果的には野菜や果物を買う必要がなかったことが判明する。
なぜならば、納屋にはたくさんの柿やサツマイモが残っていて、今月収穫したジャガイモやパクチー、パセリもある。
おまけに近所の人が大きな大根やらレタスやらいろいろ持ってきてくれるので、それらを消費するだけでも結構大変なのだ。
こうしたいただきものをある程度食べ終わり、ようやく我が家の畑の収穫物を食べる番になった。

今月初めて収穫するのは、キャベツ。
「極甘キャベツ サトウくん」というなかなかな名前が付けられた品種だそうだ。
1個だけ苗を買って植えていたら、特に手をかけることもなく大きなキャベツが育った。
だが、1つの苗から1個のキャベツしかできないため、他の野菜に比べて費用対効果は悪い気がする。

ナタを使ってキャベツの根元をカットし、広がった外葉は全て畑でちぎる。
先月、白菜の外葉を工夫して食べたが、あまり美味しくなかったからだ。
引き締まった中心の玉だけになると、店頭に並ぶ奴と遜色のない立派なキャベツである。

白菜も収穫する。
3つの苗を植えた白菜はこれが最後の1個で、「如月」という品種だ。
その名の通り、年を跨ぎ来年2月ごろ収穫する品種なのだが、もうすでに立派なサイズに育っていて、来年妻が来られるかどうかもわからないので、今回収穫して食べてしまおうということになった。

こちらもナタを根元に打ち込み、外葉を全部その場でむしり取り、ぎっしりと固く引き締まった玉の部分だけを持って帰る。
キャベツに比べても、ずっしりと重く、これは食べ応えがあるだろう。

九条ネギも初めて収穫してみた。
私が参考にしている「野菜の上手な育て方大事典」には、ネギの収穫は12月上旬から翌年3月ごろで片側を掘って収穫すると書いてあったので、ナタで周囲の土を掘り一塊になったネギを引っこ抜いてみた。

あれ? 白い部分が短い・・・と思った。
本の写真と様子が違っていたのだ。
後でネットで調べてみると、九条ネギは緑の葉の部分を食べる「葉ネギ」の一種であり、全く収穫の時期も方法も違うことがわかった。
九条ネギの正しい収穫方法は、草丈が30〜40センチになったら地上部を4センチほど残してハサミで切り取るというもので、根っこから掘り起こすものではないらしい。
地上部を少しだけ残しておくと、そこから新しい芽が伸びて再び収穫が可能になるというのだ。
ネギがもともと好きではないので、そんな基本的なことも知らずに育ててしまった。
まだ何本か畑に九条ネギが残っているので、今回の滞在中にハサミで刈り取り、来月再生しているかどうかを確認することにしよう。

こうして、キャベツに白菜、九条ネギに加えて先月も収穫した茎ブロッコリーも少し摘み取り、バスケットはもう満杯になった。
家に持って帰るのにも手が痛くなるほどの重量感。
これは当分、キャベツと白菜の食事が続きそうだ。

先月作ったキムチ鍋の素がまだ残っていたので、大量の白菜と九条ネギを使って鍋を作る。
買ってきたのは豚肉だけである。

今日は、昨夜残ったキムチ鍋にご飯や卵、納豆を加え、雑炊にする。
彩りとして茎ブロッコリーと食べるラー油を加えると、なかなか美味しそうな雑炊が出来上がった。

キャベツは千切りにして塩揉みにし、酢とハチミツに漬けた。
妻の簡単レシピの一つ「酢キャベツ」の出来上がり。
これを昼食の副菜とする。

白菜のキムチ雑炊と酢キャベツ。
今夜は、白菜のクリーム煮だそうである。