知り合いにひと通りブドウを送り終え、今朝は予定通り、「北長瀬コミュニティフリッジ」に寄付するブドウを摘む。
袋の下から覗いて赤みが消えたピオーネを見極めて収穫していく。
まだ赤い奴はもう少し棚に置いておいても腐らないだろうと勝手に判断している。

摘み取ったブドウは1房ごとにビニール袋に入れるだけの簡易包装で届ける。
贈答用の箱やクッション材はそれなりに料金がかかるので、寄付の場合はあえて使わない。
直接持っていくので潰れる心配はないし、無料で差し上げるので消費者を掴むためのデコレーションも不必要だと考えた。

こうしてピオーネを5房ごとに手提げ袋に小分けして、車の荷台に積み込んだ。
全部で50房ほどあるだろうか。
スーパーで見ると、今でも4房で2000〜3000円で売られているので、普通に買えば3万円くらいの価値はある。

途中、ホームセンターに立ち寄って、台車を購入した。
これで駐車場からコミュニティフリッジの受付まで一度で運ぶことができる。
これからも時々、できた作物を運ぶことになるだろうから、ケチな妻も台車の購入には反対しなかった。

北長瀬コミュニティフリッジがあるのは複合商業施設「ブランチ岡山北長瀬」の中。
日曜日とあっていつもよりも混み合っていて、普段なら空いている1階の駐車場も満車だった。
仕方なく3階に車を停め、ブドウを台車に載せて運ぶ。
やっぱり台車を買っておいてよかった。

受付のお兄さんは私たちが持ち込んだブドウを見て、「こんなにたくさんいただけるんですか?」と驚いていた。
早速今日から公共冷蔵庫の中に並べておいてくれるという。
頑張って販路を見つけたところで、得られるお金は大したことはない。
それよりも、こうして無償で提供して喜んでもらえる方がずっと私の満足感も高いのだ。

こうしてブドウを寄付して車を駐車場から出したら11時を回っていた。
「何か食べて行こうか。この近くに確か問屋街があってカフェとかいろいろあるらしいけど」と妻に提案してみた。
妻は一度も行ったことがないというので、お店のあてもないままにとりあえず問屋町へと車を走らせた。

問屋町はその名の通り、かつてはさまざまな卸問屋が軒を連ねる岡山市の流通の拠点だった。
ところが時代と共に流通経路が変化し、空き店舗が目立つようになった。
そこに最近、若者たちがおしゃれなカフェや飲食店、雑貨店などをオープンさせ、一躍人気のスポットに変身したらしい。
路上駐車が自由にできるのも、ちょっと外国っぽくて人気の秘密なんだとか。

私たちもやっと路上駐車できるスペースを見つけ、歩いてお店を探すことに。
そうしてぶらぶら歩いていると、モダンな外観のお店が目に止まった。
「edo」
カフェかと思って看板を見るとどうやらカレーのお店のようだ。

『3種類のカレーと副菜8種類が全て付いたプレートとなります』
正直、意味がよくわからなかったが、妻が好きそうな「お豆とお野菜のカレー」があったので、すぐにこの店に入ることで一致した。

店内もとてもスタイリッシュだった。
高い天井はコンクリートの打ちっぱなし。
直線的なキッチンカウンターもセンスがいい。
テーブルにつく前に、まずこのカウンターで注文を済ませ代金を支払うシステムだ。

ここで初めて、「お豆と野菜のカレー」だけを注文することができないことを理解する。
要するにメニューは基本的に、日替わりの「本日のカレー」(1500円)の一択で、今日は「ペッパージンジャーチキンカレー」「イチジク入りポークカレー」「お豆とお野菜のカレー」の3種類が1プレートに盛られて提供されるということらしい。
常連さんで「本日のカレー」に飽きたという人のためには、プラス250円で「牛窓産タコのカレー」を追加することもできる。
奥さんらしき女性が「今日のトッピングは『牛窓産キスとモッツァレラチーズのはさみ揚げ』がお勧めです」と言うので私だけそれをトッピングしてもらうことにした。

そうして注文を終え、カウンターの端っこに座る。
テーブル席には1組のカップルと1組の女性2人連れ。
この空間もなかなかオシャレで、大きな窓から差し込む光が壁にかけられた抽象画をいい感じで照らしている。

「本日のカレー」はすぐに出来上がった。
なるほど、まさに3種類のカレーと8種類の副菜が1つのお皿に盛られている。

これが「ペッパージンジャーチキンカレー」で・・・

こちらが「イチジク入りポークカレー」、

そしてこちらが「お豆とお野菜のカレー」ということだろう。
どれも美味しいのだが、目を見張るほどということもない。

そして副菜の方は、どれがどれだか食べてもよくわからない。
メニューと付き合わせて判断すると、こちらが「ビーツと鰹節の炒め物」と「長芋のアチャール」で、

こちらは「ポテトマサラ」と「厚揚げのスパイス煮」、

そしてこちらが「キャベツのアチャール」と「フルーツライタ」っていう感じだろうか。

さらにご飯の上には、インド料理によく出てくるお煎餅「パパド」が乗っかり、その上にトッピングで追加注文した「牛窓産キスとモッツァレラチーズのはさみ揚げ」(220円)が載っていた。
「キスとモッツァレラ」は正直どうでもよかったかな。

こうして1プレートでたくさんの味を楽しめるようにしたのは、コスパを考えてもアイデアだとは思うが、どうも味が分散してしまって記憶には残りにくい。
一度はいいが何度もリピートするかと言うとちょっと疑問である。
とはいえ、問屋町には若者たちが工夫を凝らした多様なお店が集まっているようなので、また別の機会に別のお店を訪ねてみたいと思わせてくれた。
ちょっと面白い街であった。
食べログ評価3.18、私の評価は3.30。
「edo」 電話:なし(予約不可) 営業時間:11:00~14:30(売り切れ次第終了) 定休日:水曜+α(要チェック) https://www.instagram.com/edo_daisuke_fujiwara/