3月の農作業も今日で最終日。
明日には東京に戻らなければならない。
帰京する前にどうしてもやっておきたかったことがあった。
夏野菜を育てる畑に堆肥を入れて土づくりをすることだ。

昨日、初めて堆肥を買うために、雨あがりのホームセンターを訪ねた。
屋外に畑や花壇で使うものらしき大袋が積み上げられている。
しかし伯母が使用していた堆肥と同じものはなかった。
伯母は間違いなく農業から買っていたのだろう。

さて、どれを買ったものかと思案しながら品定めをしていると、「バーク堆肥」と書かれた大袋が目に止まった。
「木質系肥料」「土壌改良肥効増進剤」という文字も書かれている。
その場で調べてみると、「バーク堆肥」とは樹皮を醗酵させたもので土壌改良剤としてよく利用されるということがわかった。
バーク堆肥を土に混ぜ込むことによって、「植物の栄養分になる」「水はけをよくする」「土をふわふわにする」といった効果があるという。

しかも値段が恐ろしく安い。
なんと40リットル入りの大袋で220円。
ネットで売られている「バーク堆肥」は同じ40リットルで2000円ぐらいする。
果たしてこれで大丈夫か、と心配になるが、畑に使うとなると量が必要なので安いに越したことはない。

同じく40リットル220円で売られていたのが「醗酵牛ふん」。
この2つが期間限定で割引販売されているようなので、今回はこの2つを購入して試してみることにする。
家に帰って「醗酵牛ふん」についても調べてみると、こちらも土壌をふかふかにして野菜に必要な栄養補給にも適していると書いてあった。

さらに、「バーク堆肥」と「醗酵牛ふん」を一緒に混ぜると良いと書いてあるサイトもあって、適当に買った割にはとりあえずこの組み合わせは悪くなかったようである。
あるサイトに、「バーク堆肥」と「醗酵牛ふん」を2:1の比率で加えるのがいいと書いてあったので、それを参考に早速、来月以降夏野菜を育てる予定の畑に撒いてみた。

まずは「バーク堆肥」から。
袋を開けると、中から黒土のようなものが出てきた。
確かに繊維質のようなものがたくさん混じっているようだ。
普通の畑で使用する場合、1平米あたり6〜10リットルと使用例が書かれている。
つまり40リットルの大袋でも、わずかに4〜7㎡ 分ということになる。
1袋2000円もする堆肥など使っていたらお金がどんどん飛んでいってしまう。
素人の私には1袋200円の「バーク堆肥」で十分である。

続いて「醗酵牛ふん」。
こちらは比較的赤っぽい。
臭いを覚悟して袋を開けたのだが、ほとんど気にならない。
こちらは「1袋で約8坪使えます」と書いてある。
8坪ということは25㎡ あまり、だいたい5メートル四方という具合だ。

とにかくこの黒っぽい堆肥と赤っぽい堆肥を畑に撒いていく。
量も適当、撒き方も適当だ。

本当は耕耘機を使って丹念に土と混ぜるつもりだったが、あいにくこのところかなりの雨が降って、畑がビジョビジョの状態。
耕耘機を入れるとローターがぐちょぐちょになりそうな気がして、クワで軽く混ぜるだけで済ませることにする。
また次回、野菜の種や苗を植える時に畑を耕すことになるだろうから、今回はとりあえず堆肥と土を混ぜるだけで様子を見るとしよう。

桃の畑に作った畑には、4月に大豆を植えることにしている。
この畑にはよくイノシシが来るらしいので、豆ぐらいがちょうどいいと考えた。
夏に枝豆として一部を収穫し、残った豆は秋に大豆として収穫するつもりだ。
果たしてそううまくいくだろうか。

すでにタマネギとジャガイモを植えた墓の近くの畑には、5月にトマトやキュウリの苗を植えよう。
できればトウモロコシも育ててみたいが、あまり欲張っていると間違いなく手が回らなくなると妻からストップがかかった。

桃の花ももうすぐ咲きそうだ。
できることなら、今年は桃の実も見てみたい。
来月にはブドウのツルも伸び始めるだろう。
ああ、やることがいっぱいある。
農家の暮らしというのは傍目で見るよりずっと忙しいのだ。

先日、奴隷のようにコンクリートの支柱を運んだ大きな畑の片付けも、まだ道半ばではあるが、畑の半分ほどに埋まっていた支柱を回収することができた。
「トンネル」と呼ばれる針金で作った構造物も1箇所に集めてきたので、これで草刈りが少しは楽になる。
果たして今年は雑草を制御することができるだろうか?
暖かくなると、いよいよ雑草との戦いが始まる。
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