防弾少年団

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本当に、日韓関係は不幸だ。

韓国最高裁の徴用工判決もダメだが、BTS=砲弾少年団に対する中傷もいただけない。

韓国の人気ヒップホップグループ「BTS」のメンバーが着ていたTシャツに原爆のキノコ雲がプリントされていたとして日本のネットで大騒ぎしている。

その結果、BTSの紅白歌合戦出場が消え、ミュージックステーションへの出演も直前にキャンセルとなった。一方、現在行われている日本でのドームツアーは盛況だという。

一体何が起きたのかとビックリしたが、このメンバーに政治的な意図はないようだし事務所も反省のコメントを出しているようだし、それで許してあげないのは日本側の意図が透けて見えてしまって誠に残念だ。

そもそも私は、このBTSというグループをまったく知らなかった。そのため、YouTubeで彼らのプロモーションビデオを初めて見てみた。

まったく期待せずに見たのだが、これが思いのほか良い。

曲もビデオのクオリティーも、「嵐」など日本のボーイズグループよりも、私はずっと好きだ。

今年5月に発売した『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』はビルボードのアルバムチャートで全米1位に輝いた。アジア出身アーティストとしては初の快挙だという。

日本のネット上では、韓国人ファンによる不正操作によって手にした全米1位だと、糾弾する世論が盛り上がっている。ウィキペディアで「防弾少年団」を調べても、そうした批判がそのまま掲載されている。こんな感じだ。

『 防弾少年団のファンは「ARMY」と呼ばれ、熱狂的なファンの存在について言及されることが多いK-POPグループの中でも特に熱狂的であると評されており、その行動が批判の対象となることがある。例えばビルボードチャートの信頼性を失わせる順位の不正操作が指摘されている。不正操作の方法としては、アメリカ在住のファンが音楽ストリーミングサービスのアカウントを作り、Twitterや各種SNS、電子メール等で他国のファンたちにログイン情報を送り、情報を受け取ったファンがBTSの曲のストリーミングを繰り返すなどの方法が一例として挙げられている。その際は複数のデバイスを使ったり、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)を利用し視聴者の位置情報を偽造してアメリカ国内で視聴されていると見せかける。例えば、あるBTSファングループは1000以上のアカウントをばらまいたという。またアメリカ在住のファンが有料アカウントを作れるように募金活動を主催するファンもいるという。BTSのファングループは、これらのチャート操作を指摘するメディアの取材に答えないように各ファンを統制している。』

なるほど、こうしたファンの活動はいかにもありそうだ。確かにヒットチャートは公正であってもらいたいので、不正といえば間違いなく不正だろう。

ただ、ファンというものは概ねそういうものだ。韓国のファンの中には、きっとITにたけた人がいるのだろう。ビルボードは今後、システムを改良して不正投票を防ぐ手立てを講じる必要に迫られている。だからと言って、日本人がそのことでヒステリックに怒りをぶちまけるのもやはりお門違いな気がする。

まずは、批判する前に彼らの曲を聞いて、好きか嫌いか判断するのがアーティストに対する姿勢だろう。

それよりも個人的に気になったのは、「日刊ゲンダイ」記事だ。

見出しは、「原爆Tシャツは1年前…BTSの過去が明るみになった複雑事情」。

えっ?1年前?

その記事には、こう書かれていた。引用させていただく。

『 不思議なのは、原爆Tシャツは1年前、ナチス帽は4年も前の話だ。韓国最高裁が元徴用工への損害賠償を認めた判決が出たタイミングで、なぜかBTS問題がヒートアップした。わざわざ誰かが“過去の過ち”を次々と明らかにしたようだ。日韓芸能ジャーナリストの吉岡斗志氏が言う。

「今回こうしたBTSの過去の不祥事が次から次へと明らかになったのは韓国内で、BTSのライバルであるEXOファンを含めたアンチ勢力が過去のBTSの不祥事を探し出してSNS、掲示板などに書き込んだり、報道機関に情報提供した結果と考えられます」』

問題となった原爆Tシャツは1年前、ユダヤ人団体が非難したナチス帽は4年も前の話だそうだ。韓国内の別のグループのファンが発信源だとこの記事は伝えているが、そんな情報があっという間に世界に拡散され、日本のネット右翼がその情報に悪ノリしたというのが今回の構図のようだ。

過去の画像が一瞬にして世界を駆け巡るネット社会。その間に、いつの話なのかといった付属する情報が抜け落ちていく。怖い世の中だ。

もちろん彼らの無意識の行為によって傷つく人もいるだろう。だが、もう十分にそうした抗議は本人たちにも伝わっている。これ以上騒ぎ立てるのは、韓国人の反日意識に不必要な油を注ぐだけだ。お互いに何のメリットもない。

私たち日本人は、まずは植民地支配の歴史をきちんと知ったうえで、謙虚に毅然と対応するのが望ましいと私は思う。

徴用工の判決は、韓国側の誤りだ。だからといって、こちらがムキになったらそれこそガキの喧嘩だ。国際社会から得られる支持も得られなくなってしまう。

ここは日本人の寛容さ、冷静さを世界に示したい。

まずは、一度、彼らの曲を聞いてみよう。それから判断しても遅くはないと私は思うのだ。

 

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