昨日、岡山から吉祥寺に戻る。
妻の不眠症は相変わらずのようで、昨夜も一睡もできなかったらしい。
私はというと、農作業の疲れが出たせいか、昨夜は10時過ぎにはベッドに入り、朝の7時ごろまで寝ていた。
夫婦の睡眠時間を足して2で割ることができればいいのだが・・・。
そんなちょっと冴えない木曜の午前中、私を元気にしてくれたのが大谷翔平だった。
今シーズン3回目となる1番ピッチャー大谷。
ここまで勝ち星なくまま2敗を喫した去年のMVPは、初回から目を見張るピッチングを見せる。
スプリットとスライダーが面白いようにコントロールされ、5回まで1人のランナーも出さない完全試合ペース。
3回4回は6者連続三振の完璧な投球で、ヒューストンアストロズの超強力打線が振っても振ってもボールにかすりもしない。
文字通りのキリキリ舞いである。
6回に初めてのヒットを許し、完全試合の夢は絶たれたが、大谷の桁外れのポテンシャルを感じさせてくれるナイスピッチングだった。
この日の大谷は、打者としても前人未到の記録を達成した。
1回表、先頭打者としてフォアボールを選んで出塁すると、エンゼルス打線が爆発、再び大谷に打順が回ってくる。
先発ピッチャーがマウンドに立つ前に2回打席に立つのは、大リーズ史上初の珍事。
その2打席目で大谷はレフトフェンス直撃のツーベースヒットを放ち、2打点をあげる。
この日は、第4打席でセイフティーバントを成功させ足でも魅せた。
走攻守すべてで超一流という大谷ならではの素晴らしい試合で、天敵のアストロズに勝利したのだ。
今シーズン、スタートでちょっとつまづいた大谷だったが、ここにきて一気に調子を上げてきた。
MVPを獲得した昨年の成績を「最低限の目標」と公言する大谷。
この先どんな偉業を見せてくれるのか、本当に楽しみである。
一方、大谷と並んで今年のメジャーを沸かせているのが、カブスの鈴木誠也である。
ここまで12試合を終えて、打率 .387(リーグ2位)、ホームラン4本(リーグ4位)、打点11(リーグ4位)の大活躍で、先週にはナショナルリーグの週間MVPにも選ばれた。
新人選手として4月にMVPを獲得するのは2018年の大谷翔平以来だ。
特に得点圏打率 .571とチャンスに強く、何よりチームの勝利にこだわる姿勢がファンにも高く評価されている。

そしてもう一人、アメリカで注目度が急上昇しているピッチャーがいる。
ロッテの佐々木朗希だ。
4月10日のオリックス戦で日本球界28年ぶり完全試合を達成した佐々木は、続く17日の日本ハム戦でも8回まで1人のランナーも出さない「完全試合」を続けた。
しかし球数が100球を超えたため、ロッテの井口監督は「2試合連続完全試合」という歴史的快挙を前に佐々木を交代させた。
「きょうは100球弱と思っていた。できれば我々も最後まで見たかったしファンの方も見たかったと思うが、先々を考えるとあそこが限界だったと思う」
井口監督は佐々木降板の理由をこう語ったが、この采配をめぐっては賛否両論の激しい議論が巻き起こった。

日本にすごいピッチャーが現れたというニュースはたちまちアメリカにも伝わった。
スポーツ専門局ESPNは主要ニュースの一つに位置付け「日本の投げる天才、佐々木朗希が連続パーフェクトを17イニングに伸ばした」と報じた。ニューヨーク・ポスト紙(電子版)は「(八回2死からの)最後の三振を163キロの速球で仕留めた」と20歳の底知れぬ体力に驚嘆した。
引用:日本経済新聞
パドレスのダルビッシュ有も、「真っすぐが速いし、フォークボールもすごく落ちる。世界でナンバーワンの抑え投手が9イニングを投げているようなもの」と佐々木朗希を絶賛している。
大谷を超える160キロ台のストレートはまだまだ伸び代を残している。
肩を壊したりしなければ、メジャーで争奪戦が起きることは間違いないだろう。
大谷が登場するメジャー中継と佐々木が投げる日曜日のロッテ戦からは当分目が離せそうにない。