「令和の怪物」がとんでもない記録を打ち立てた。

プロ野球ロッテに入団して今シーズンで3年目となる佐々木朗希、20歳。
昨年プロ初勝利をあげ、今年はエースとしての活躍が期待されていたが、誰もここまでの成長は予想していなかった。
昨日オリックスとのデイゲームに先発した佐々木は、初回3番の吉田正尚を空振り三振に仕留めてから、誰も見たことのない三振ショーがスタートした。

これまでの最高だった9者連続三振の記録をあっさりと塗り替え、打者13人から連続で三振を奪う前人未到の日本新記録を打ち立てた。
連続三振が途絶えた後も三振ショーは終わらず、9回まで投げて日本記録タイとなる19三振を奪ったのだ。
しかもしかも、一人のランナーも許さない完全試合。
プロ野球での完全試合達成は巨人の槇原寛己以来、実に28年ぶりの快挙だという。
つまり、「怪物」と呼ばれた江川も、松坂も、ダルビッシュも、マー君も、大谷も達成できなかった完全試合をプロ入り3年目でやってのけたのである。

大谷がアメリカに渡ってから、日本のプロ野球を見ることはほとんどなくなっていた私も、このニュースにはビックリだ。
ところが、この試合はテレビでの放送はなし。
私も夕方のテレビニュースで初めてその歴史的な試合のことを知った。
しかし最近は便利になったもので、千葉ロッテマリーンズの球団YouTubeに佐々木朗希の全打者への投球がアップされていた。
この映像がいつまで見られるのかわからないが、ロッテにすればまさに永久保存版とも言える伝説のゲームとなった。
せっかくなので、このブログにもリンクを埋め込んでおこうと思う。
この動画を見れば、佐々木の進化がわかる。
160キロ台のストレートとフォークで三振の山を築いたが、なんといってもコントロールが良くなっている。
三球三振が多いのも佐々木の自信の表れだろう。
シーズン開幕直後でこれだから、もっと暖かくなれば160キロ後半も期待できそうで、果たしてどんな活躍を見せてくれるのかロッテの試合から目が離せない。
今年のプロ野球は、「ビッグボス」こと日本ハムの新庄新監督の話題一色で正直うんざりして見ていたが、ようやく大谷に変わる見るべき選手が現れたわけだ。

それにしても、大谷翔平といい、菊池雄星といい、この佐々木朗希といい、岩手県からメジャー級のピッチャーが育つのだろう。
個人的には、かつてこの地を本拠地に朝廷と対立した「蝦夷」のDNAが関係しているのではないかと思っている。
朝鮮半島から渡来した現在の日本人の祖先に争って、独自の文化を守ろうとした縄文人の子孫なのではないか、そんな勝手な想像を巡らしている。
小学校3年生の時、生まれ育った陸前高田で東日本大震災に遭遇し、父親と祖父母を失った。
高校進学時にはすでにスカウトの目に止まり県内外の有力校から声がかかったものの、地元の大船渡高校を選んで、地元から甲子園出場を目指した骨のある青年だ。
あの伸びやかな手足を活かしてどんなピッチャーに成長するのか、今シーズンのプロ野球が俄然楽しみになってきた。
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