爽やかな5月の風が部屋をかけ抜ける。気持ちのいい朝。
久しぶりに井の頭公園を走った。

一周1.6キロのいつものコース。サボっているので、体が重い。
でも、気持ちはいい。本当に最高の季節だ。
11時ごろ、妻を誘って井の頭公園内にあるタイ料理店「ペパカフェ・フォーレスト」へランチに出かけた。緑の中でご飯を食べようと思ったのだ。
ところが、みんな同じことを考えるようで、まだ11時すぎだというのに20人以上行列している。オイオイ。これは、ダメだ。

代わりに訪れたのがこちらのお店。
井の頭池の北側の畔に立つ売店の2階だ。

入り口の看板はちょっとおしゃれな仕様だが、「subLime」は急成長中の居酒屋グループなのだという。

開店は11時半。15分ほど、2階へ上がる外階段で待つ。
階段からも池の水と新緑の木々が見渡せ、爽やかな風が気持ちよく吹き抜ける。

開店と同時に窓際の席に案内される。
広く設けられた窓からは、新緑をたたえた木々とその向こうに広がる井の頭池が一望できる。予想以上のロケーション。これだけの眺めは、吉祥寺では他にないだろう。

板の間に丸い掘りごたつ風のテーブル。
せっかくの景色に背を向けるのももったいないので、座布団の位置を動かして、並んで座ることにした。テーブルが丸いので、どこに座っても違和感はない。

私たちが案内された一番左側の席は、サイドにも床までの大きな窓が切られており、特に眺めがいい。
おまけに「ペラカフェ・フォーレスト」のように行列に並ぶ必要がない。こんないい天気なのに、この店をなかなか満席にならなかった。まさに、穴場だ。
今までこの店を知らなかったのは、本当にもったいなかった。

このお店、11時半に開店し、夜10時まで営業しているという。
基本的には居酒屋である。特に新鮮な魚が自慢のようだ。

店の奥側はカウンターになっていて、様々なお酒が所狭しと並べられている。
夕方この店で公園を見ながらお酒を飲むのも、きっと気持ちいいだろう。

とはいえ、昼間から呑んでいる人はいなかった。
その代わり、ランチメニューがある。
私は「ミックスフライ定食」(850円)を注文。妻は店の外に書いてあった「おおきなアジフライ定食」を食べたいと言っていた。メニューが変わったらしいが、店員さんにその旨を告げると、「ミックスフライ定食」と同じ値段で「アジフライ定食」に替えてくれるという。

私は「ランチビール」(300円)も注文。
この写真は、一口飲んでから撮影したものだ。まあ、いわゆるグラスビールだ。

そしてこちらが「ミックスフライ定食」。
アジフライとメンチカツ、サラダと小鉢、味噌汁、漬物が付く。

このアジフライ、妙に綺麗な三角形をしている。
ちょっと不自然だ。手作り感に欠ける。
やはり居酒屋チェーンのランチ、どこかの工場で作った冷凍品を揚げただけなのか?

そういう意味では、メンチカツの方が美味しかった。
こちらも大量生産されたものかもしれないが、これはこれで美味しくいただいた。
場所は最高、料理は普通、そんなお店だ。まあ、使い方次第ということか・・・。
食べログ評価3.20、私の評価は3.30。

家に帰って、「サブライム」グループについて調べてみた。
花光雅丸というカリスマ社長が2006年に立ち上げた若い会社だ。他の飲食チェーンを次々に買収し急成長。36歳の若さで、全国に390店舗、5000人の従業員を抱えているという。
花光社長のユニークなのは、社員の独立を積極的に応援する独自のスタイルだ。独立志向の強い社員はサブライムで仕事のやり方を覚えた後、既存店数店を預かって独立する。この井の頭公園店もそうした店の一つだという。
そうして直営店と業務委託を組み合わせて、短期間で飲食業界の新世代リーダーと目されるようになった。「ミヤネ屋」や「ありえへん世界」などテレビ番組にも登場したという。この花光氏を取材した「負けず嫌いのあまのじゃく、外食を変える!」という東洋経済の記事はなかなか面白い。
いろんな人がいるものだ。
ちなみに、東洋経済の記事に出ていた外食産業の市場規模についても調べてみた。記事には「1997年の29兆円をピークに2011年には23兆円まで縮小した」と書いてあったが、2016年度は訪日外国人の増加や法人交際費の増加もあって25兆円台と少し復活しているようだ。
「サブライム井の頭公園店」 電話:050-5868-4509 営業時間:平日17:00~22:00 土日祝 11:30~22:00 定休日:無休 https://www.facebook.com/subLime-%E4%BA%95%E3%81%AE%E9%A0%AD%E5%85%AC%E5%9C%92%E5%BA%97-945120685516979/