タイガー復活V

やはりスーパーヒーローには、常人とは違うドラマが用意されているものだ。

タイガーウッズが、マスターズで15年ぶり5回目の優勝を飾った。

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優勝を決め、帽子を取ってガッツポーズしたタイガーの頭髪の衰えが、スキャンダルでどん底を味わった月日の長さを示しているように私には思えた。

2000年代のタイガーは文字通り、向かう所敵なしの圧倒的な強さだった。次々にゴルフ界の記録を塗り替え、このままタイガーの時代がずっと続くと誰もが信じていた。

そんな彼を不倫スキャンダルが襲ったのは、2009年のことだった。妻から車で逃げる途中、交通事故を起こし、マスコミの取材合戦は加熱し次々にタイガーの愛人が発覚した。

彼は、無期限のツアー欠場を発表。その後、競技に復帰するも彼を取り巻く環境は大きく変わってしまった。

2013年には腰を痛め、一時は世界ランキング1199位にまで落ち込んだ。

 

タイガーの時代は終わった。そんな見方が広がっていった。

そんなどん底の10年間を過ごし、タイガーがツアーに本格復帰したのは昨年だった。全英オープンでは6位に食い込み、9月にはPGAツアー最終戦「ツアーチャンピノンシップ」で5年ぶりの優勝を果たした。

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そして臨んだ今年のマスターズ。

タイガーの復活を多くのパトロンが期待した。

初日から静かに好位置をキープしたタイガーは、3日目を終わって首位と2打差の2位タイ。最終ラウンドを最終組でプレーした。

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後半、首位を走っていたイタリアのモリナリがボールを池に入れ脱落。逆にタイガーは終盤の15番、16番で連続バーディーを決めて混戦を抜け出した。

 

タイガーの復活優勝という歴史的瞬間を待ち望むパトロンたちの熱量がどんどん上がっていく。

そして、最終18番。

優勝パットを決めたタイガーは、グリーン上で吠えた。

 

長く苦しいトンネルを抜けて、世界のトップに戻ってきた。

その時、彼がどんなその気持ちだったのか?

それは、スーパースターにしか分からないものかもしれない。

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15年ぶりに腕を通したグリーンジャケット。

絶頂期だった若い日とは、まったく違う着心地だっただろう。

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タイガーウッズ、43歳。

これでPGAツアーの勝利数を81に伸ばした。

歴代1位のサム・スニードの優勝回数は82。この記録を塗り替えるのは、時間の問題だろう。

残る記録は、メジャーの優勝回数。歴代1位はジャック・ニクラウスの18。タイガーは今回の優勝で15回となった。この記録更新は容易ではない。あのスキャンダルさえなければ、とっくに記録を塗り替えていただろうが・・・。

タイガーがどこまで復活するのか、今後の活躍が楽しみだ。

諦めなければ、人生いいことも必ずある。それを私たちに見せてくれた。

とにかく、優勝おめでとう。

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