<吉祥寺残日録>葡萄屋ビルの解体が始まったいた #200917

昨日、ランチを買いに行って、自転車で派手に転んだ。

お弁当をぶら下げたまま五日市街道の車道の端っこを走っていた時、ペダルが歩道の段差と接触したのが原因で、突然自転車がひっくり返り私は車道に投げ出された。

すぐ脇を自動車が走り抜けていったが、運転手さんもさぞびっくりしたことだろう。

車の前に転がらなかっただけでもラッキーだと思わなければならないだろう。

どんな姿勢で転んだのか自分ではよくわからないが、家に帰って確かめると、膝や腿、掌や胸など体のあちらこちらが打撲したり擦りむいたりしていた。

ただ幸い、血が出るような大怪我はなかった。

一番痛かったのは右膝の打撲で、それを見た妻は「すぐに冷やした方がいい」と言って氷嚢で膝や腿を冷やし、後で湿布を貼ってくれた。

おかげで、一夜明けるとほとんど痛みもなく、幸い骨には異常がなかったようだ。

これでますます、妻に頭が上がらなくなってしまった。

自転車も少しダメージを受けた。

私の転倒に合わせて自転車も一回転したのだが、車体やタイヤには大きな損傷はなく、どうした加減かハンドルまわりにダメージが集中していた。

まずは、ハンドルに取り付けられていた反射板。

夜間走行の際に対向車から見えやすくするための反射板は割れてどこかへなくなってしまっていた。

とはいえ、さほど必要なものでもない。

ちょっとショックだったのは6段ギアを切り替える変速機が壊れたことで、今朝店が開くのを待って修理に持っていった。

先日買ったばかりの自転車屋さん「サイクルスポット」に持ち込むと、作業中の手を休めてすぐに私の自転車を見てくれた。

変速機の予備は置いていないので取り寄せる必要があり、メーカーに在庫があれば1週間で入荷するというのでお願いすることにした。

部品自体は1000円ほど、工賃を含めると3000円ぐらいになるという。

まったくドジな話だが、なんとか元に戻りそうだ。

自転車屋のお兄さんはとても親切でブレーキなども調整してくれて、ギアチェンジさえしなければ問題なく乗れるように直してくれた。

ありがとう、助かった。

でも妻の手前、ちょっと自転車に乗るのが躊躇われ、今日のランチは歩いて買いに行くことに決めた。

そうしてランチを買いに大正通りにやってくると、ちょっとした異変が起きていた。

コロナ禍で閉店した老舗ステーキハウス「葡萄屋」の解体工事が始まっていたのだ。

通りに面した部分にはフェンスや白い布がかけられ、すでに一部取り壊しが始まっている。

ヨーロッパ風のエントランスの屋根も無残な姿を晒していて、最初見た時は軽いショックを受けた。

葡萄屋のビルをじっくり眺めることはなかったけれど、改めて見てみるととても凝った建物だったことがわかる。

ビルの最上部に「葡萄屋」という文字が書かれていたことも今日初めて知った。

いかにも昭和の建築物だが、オーナーさんの思いが詰まった建物だったことがうかがえる。

解体後、この跡地がどのように利用されるのか、建築計画のお知らせはまだ開示されていない。

でも、おそらく今風のガラス張りの箱のような建物が建つのだろう。

何せ東急百貨店に面した吉祥寺の一等地なのだ。

コロナさえ落ち着けば、借り手はいくらでも現れるに違いない。

「葡萄屋」が閉店した頃は、まだ人々の間に緊張感が漂っていたが、今の吉祥寺は平日でも多くの人で賑わっている。

通りを歩く人の数は、コロナ前の水準に戻っているようさえ感じるが、それでも日々この街を歩いていると、ポツリポツリと閉店する店が目につく。

今日は、今年開店したばかりの500円ピザのお店「Vegi & Pizza」が閉店しているのを見つけた。

コロナ禍の吉祥寺では、たとえ人気の路面店であろうとなかなか次の借り手が見つからないらしい。

街のあちこちで見かける「テナント募集」の貼り紙は、先行きの見えない異常事態の象徴なのだ。

コロナ禍の直撃を受けている飲食店や小売店のオーナーさんたちはどんな思いで日々を過ごしているのだろう?

それを考えれば、私が自転車で転んだぐらい、大した話ではない。

ただこのところ、ちょっと運気が下がっている気がする。

心配性の妻に行動を禁止されないように、せいぜい気をつけたいと思う。

しばらく大人しくしていれば、きっと運気が上がってくるはずだから・・・。

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吉祥寺@ブログ

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