<きちシネ> #10「カメラを止めるな!」(2018年/日本映画)

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久しぶりに、レイトショーで映画を観てきた。

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映画を観終わったのは夜10時過ぎ。

「吉祥寺オデオン」の電気も消えていた。何だかオールナイトで映画を観ていた学生時代に戻った気分だ。

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観てきた映画は、上田慎一郎監督「カメラを止めるな!」。

今、業界で話題の映画だ。

公式サイトには「業界震撼‼︎ 新人監督×無名の俳優達が放つスーパー娯楽作!」とある。

しかし、そのストーリー紹介が・・・

『とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。​本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは42テイクに達する。そんな中、撮影隊に 本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。
”37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイバル!”……を撮ったヤツらの話。』

私は、ゾンビ映画が大嫌いなので、この時点でまったく観るつもりはなかった。

しかし、観た人がみんな面白いといい、「全然ゾンビ映画じゃないですよ」というので、ちょっと気になり始めていた。

そして先日、上田慎一郎監督の話を聞く機会があったのだ。

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これが、上田監督。

ちょっと宮藤官九郎さんに似た感じの、軽い印象の監督さんだ。

私が上田監督の話を聞いたのは、「TIFFCOM」という映画やテレビ番組の商談会の席だった。東京国際映画祭に合わせて来日した外国人のバイヤーたちの間でも、「カメラを止めるな!」は大変注目されていた。ある外国人バイヤーは来日してから9回もこの映画を観たという。

「この映画を海外での配給はもう決まっているのか?」「リメイク権はどうなっているのか?」など、熱烈なラブコールが多くの外国人から上田監督に投げかけられていた。

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ということで、今夜私はレイトショーを観に行くことにしたのだった。

結論から言えば、この映画は本当に面白い。これはひとえに上田監督の力量だろう。

最初の30分ほどはいかにも安物ゾンビ映画だ。

しかし、その随所に罠が仕掛けられ、その後の展開の中で一気に謎解きが進められる。この脚本も上田監督自身が書いた。大した才能だ。

公式サイトには、この映画ができた背景が書かれている。

『監督&俳優養成スクール・ENBUゼミナールの《シネマプロジェクト》第7弾作品。短編映画で各地の映画祭を騒がせた上田慎一郎監督待望の長編は、オーディションで選ばれた無名の俳優達と共に創られた渾身の一作だ。
​脚本は、数か月に渡るリハーサルを経て、俳優たちに当て書きで執筆。他に類を見ない構造と緻密な脚本、37分に渡るワンカット・ゾンビサバイバルをはじめ、挑戦に満ちた野心作となっている。』

そう、この映画はもともと劇場公開用に制作された商業映画ではなく、監督&俳優養成スクールのワークショップ作品なのだ。

ところがイベント上映では口コミで面白さが話題となり即完売、異例の劇場公開にこぎつけた。ただ最初は都内2館のみの公開だったが、これが燎原の火のように広がり、TOHOシネマズなど有名映画館を総なめにしたのだ。

実に映画愛に溢れた作品。こんな最高の低予算映画が日本から生まれたのは、うれしい驚きだ。

上田慎一郎監督の今後には、ぜひ期待したい。

Yohoo!映画の評価4.14、私の評価は4.30。

 

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