今日は西荻窪。
「スプーン」という最高に素敵なカレー屋さんを発見した後、街をぶらぶらしていて、今度は最高に素敵なカフェを発見した。
入口はなんとも微妙な感じ。ちょっと入るのに躊躇するような店構えだ。
「西荻窪の一軒家カフェ&サロンhana」というのがお店全体の名前らしい。
2階は「昭和の古民家レンタルサロン&スペース」で、1階がカフェだと書いてある。
そしてカフェの名前が「あずきパーラー」だ。
「変な宗教団体じゃないかな?」と心配する妻を促して、普通の民家の玄関にハートのデコレーションを施した怪しげな玄関扉を開けた。
普通の民家の玄関だった。ただ応対に出てきた若い男性は好青年っぽい。中を覗くと、和室に若い女性客が2組。怪しい印象は吹き飛んでいく。
靴を脱いで上がる。畳の部屋が2つ。奥の部屋に案内される。私たちは窓際の2人がけのテーブル。その手前に4人がけのソファーがある。入口に近い部屋は2人用の座卓が2つ。本当に昭和の民家そのままだ。
妙なやすらぎを感じる。このまま畳の上で寝転がりたいぐらいだ。
調理は、奥の普通の台所で行われているようだ。
特にお店造りにお金をかけた様子はないが、小物にも味わいがある。
外の景色は何も見えないが、やさしいあかりが窓から差し込む居心地の良い空間。
手作り風のメニューを開くと・・・店主からのメッセージが。
『あずきパーラーへようこそ! あんまりこだわりすぎずに、できるだけこだわっています』
なかなか素敵なメッセージだ。さらに・・・
『本日はご来店くださり、ありがとうございます。 「あずきパーラー」は、家庭用のキッチンで、ほとんどのものを手作りでお出ししています。たくさんはご用意できませんが、素材を大切に、化学調味料などは一切使わず、まごころをこめて丁寧にお作りしています。 メニューは、どれもシンプルですが、店主夫婦の「母の味」である韓国のエッセンスを少しだけ加えたオリジナルメニューです。 くつろぎの空間とともに、ゆっくりと味わっていただければ幸いです。 店主拝』
まさに、メッセージ通りのお店になっているようだ。
入口に貼られていた写真が気になっていたので「特製かき氷(あずき)」(900円)を注文する。説明には「ふわふわの氷にhana自慢のあずき、自家製練乳にきなこをたっぷりかけて」と書かれている。これは頼まないわけにいかないでしょう。
そしてやってきたのがこちら。
ボリュームもたっぷり。スプーンも2つ付けてくれる心遣い。美味しそうだ。
きなこがたっぷりふりかけられた氷にスプーンをさす。薄い氷の層の下に分厚いあずきの層が隠されていた。「うわー、これほとんどあずきじゃない」。思わず叫びそうになる驚きのかき氷だ。
妻と2人で両サイドから食べ進む。
キメの細かい粉雪のような氷とたっぷりのあずき。さらにきな粉と練乳がミックスして信じられないような美味しさだ。これは900円出す価値のある文字通り「特製かき氷」だ。
おそるべし西荻窪!
偶然ながら完璧な店選びが実現し、西荻窪の奥深さを知ることができた。
「あずきパーラー」の食べログ評価はなし。私の評価は3.60。
ここの「特製かき氷」は絶対オススメ。季節限定のようです。