【注意】このお店はすでに閉店しました。
がっかりランチの口直しに、妻が以前から気になっていた喫茶店に行ってみることにする。

「さとう」のメンチカツを待つ長い行列の脇にひっそりと佇むレトロな喫茶店。
「シャノアール 吉祥寺店」だ。
1965年創業で200店舗以上の店を展開する株式会社シャノアールが、1971年にオープンした老舗喫茶店だ。
ちなみに、創業の地は東京・福生で、あちこちで目にする「カフェ・ベローチェ」もこの会社の経営だそうだ。

お店は階段を降りた地下にある。
この入り口、いかにも昭和の喫茶店だ。それでも、流行っているようで、入り口で席が空くのを待つ人もいる。

店内もまさに昭和。
昔、駅の地下街などにこんな喫茶店いっぱいあったなあとちょっと懐かしい気にもなる。

入り口に置かれたショーケースに、とんでもない巨大パフェを発見。
ぜんざいでも食べようと思って階段を降りてきたのだが、あっという間に気が変わった。

ありました。
「チョコバナナパフェ」(600円)。
『香ばしいコーンカップにソフトクリームをたっぷりと盛り付けました。チョコ、バナナ、ブラウニーなどたくさんの味を楽しめるパフェに仕上げました。』と、見た目そのままの説明書きが添えられていた。

このお店、手前が禁煙席、奥側が喫煙席となっているが、仕切りはまったくない。そのため、店に入るとプーンとタバコの匂いがする。
禁煙席のテーブルに座ろうとすると、店員が申し訳なさそうに「そちらの席はすぐお隣が喫煙席ですがよろしいですか?」と尋ねた。タバコ嫌いの妻は素早く反応し、少し手前の席に座り直した。
よく見ると、このお店、半分以上が喫煙席になっている。禁煙席といっても、タバコの煙から逃れることはできない仕組みだ。

そうこうしているうちに、私の「チョコバナナパフェ」が運ばれてきた。
すごい雄姿。文字通り、そそり立っている。
2段重ねのコーンの中にそびえるソフトクリーム。
高さ20cmはあるだろうか?

右側には、ブラウニーが・・・

左側には、バナナがくっついている。
フォークを使って恐る恐る、クリームを食べ始める。
おお、これは紛れもなく、昔のソフトクリームだ。
ちょっと水っぽいと言うか、氷っぽいと言うか、とにかく今っぽくない味なのだ。

妻の協力も得て、ようやく上の段を食べ終わると、下の段が全貌を表した。
下の段にもたっぷりとソフトクリームが収まり、その中にはまたバナナのぶつ切りが潜っている。
さらに下の段のコーンの下、ガラスカップの底には、ご丁寧にコーヒーゼリーまで隠されていた。
何だか初めてビッグマックを食べた時の感動を思い出す。「大きいことは、いいことだ」という昭和の精神に満ち溢れたパフェである。
一体、どれくらいのカロリーがあるのだろう?
チェーン店だからと言って、これまで敬遠していたシャノアールだが、このど迫力のパフェには参った。他にも格安で体に悪そうな魅惑のメニューが目白押しだ。
食べログ評価3.07、私の評価は3.50。