少し時間が経ってしまったが、1週間ほど前、吉祥寺のカフェで偶然面白いものを見つけた。
私が知らなかっただけで、きっと女の子たちには有名なのだろう。
雨が降る寒い日だった。
キラリナの近くにある古い雑居ビル。その4階に一度行ったことのある小さなカフェがあるのを思い出し、雨宿りしようと駆け込んだ。
エレベーターで4階に上がると、ちょっとゴチャゴチャした扉があった。
「カフェ・ルミエール」。
2012年にオープンした知る人ぞ知る有名カフェだ。
店内に入ると、雨のせいかお客さんは少なかった。
壁に絵本が並び、不揃いな家具や雑貨が置かれている。吉祥寺らしいお店だ。
私の側の壁には、無数の額。
独特の雰囲気だ。
コーヒーや紅茶もいいが、この店の名物はやはり「かき氷」だ。
八ヶ岳の天然氷を削って作っているのだという。
『氷がとても固いので薄く削れることができ、「ふわふわ」な食感のかき氷を作ることができます。』
でも、ただのかき氷ではないのだ。
メニューには、「Lumiere特製 焼き氷」と書かれている。
「焼き氷」とは何か? 初めて聞いた。
『本当に火が付きます。ふわふわのメレンゲとフランベしたラム酒が薫大人味』
「薫」というのは「薫る」ということなのだろう。
値段は高いが興味津々。4種類の中から選ぶようだ。
私は、「緑のまっちゃとティラミスの焼き氷」(1370円)を選んだ。
木のお盆には、抹茶の粉末とミルク、抹茶のソース。
そして出ました、特大のかき氷?
表面がメレンゲでコーティングされている。
客の目の前で、かき氷(メレンゲ)にラム酒を注ぎ、火を付ける。
これが「焼き氷」。
確かに、氷を焼いている。
ラム酒のいい香りが鼻腔をくすぐる。
焼いたメレンゲの上に、抹茶パウダーを振りかける。
すると、メニューに描かれたインパクトのある外観が完成した。
メレンゲを割って中を覗くと、自慢の天然氷は当然のことながらかなり溶けていた。
メニューによると、メレンゲの中もただのかき氷ではなく、クリームチーズや抹茶プリン、いちご、マスカルポーネ、クルミ、ナッツ、抹茶シロップ、手作り練乳などが層をなしていると書いてあった。
メレンゲの下から、天然氷が姿を現した。
確かに、ふわふわではある。
ただ残念ながら、メレンゲの上から炎で焼かれ、生き残った氷は多くなく、他の具材と判別できなくなっていた。
本当に美味しいかき氷が食べてければ、焼かない方がいいと個人的には思う。
ただ、「焼き氷」は食を超えたエンターテインメントである。
ちなみに、常に冒険しない妻は、この日も王道を注文した。
「ダージリン」(550円)。
この値段でポットのストレートティーが飲めるのは、悪くない。
寒い日にはなおさら。
妻は満足したようだった。
でもこの店に来たら、ぜひ一度「焼き氷」にトライすることを私としてはおすすめしたい。
食べログ評価3.55、私の評価は3.70。
「カフェ・ルミエール」 電話:050-5570-2071 営業時間: [月〜金] 12:00~20:00(L.O.19:30) [土・日・祝] 11:00〜18:00(L.O.17:30) 定休日:不定休
1件のコメント 追加