<きちたび>3泊4日ウィーンの旅⑥ 絶対オススメ!スロヴァキアの首都ブラチスラヴァへドナウを下る日帰り旅行

突然の思いつきで、スロヴァキアに行った。

私にとって初めてのスロヴァキア、83番目の訪問国だ。

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ヨーロッパの内陸ウィーンに港があることを、現地に着いてから知った。

しかも、そこからお隣の国スロヴァキア行きの船が出ているという。これは、行くしかない。

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地下鉄や路面電車が集中するシュウェーデンプラッツ駅を降りると、目の前にモダンな建物が立っている。ここが、船着場だ。

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中に入ると、「GATE TO BRATISLAVA」の文字。

そう、ここからスロヴァキアの首都ブラチスラヴァに行く定期船が出ているのだ。

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人気の船のようで、チケットは事前に購入しておいたほうがいい。私もウィーン到着後すぐにチケットを買った。すでに翌日の午前中は一杯で、昼過ぎに便を予約した。

料金は、平日は一人片道30ユーロ(約3900円)、週末は35ユーロ(約4500円)だ。結構、高い。

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この港、ウィーン市内を流れるドナウ運河に作られている。

欧州の大河、ドナウ川は、もう少し北東を流れていて、そこから市の中心部に水を引き込んでいるのがこのドナウ運河だ。

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ウィーンとブラチスラヴァを結ぶ「TWIN CITY LINER」は一日5往復。

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これがチケット。

私たちが予約できたのは12時半出発。ブラチスラヴァまでは1時間20−30分ほどだ。

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使用する船は、双胴船。モダンな船だ。

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船内にはレザーシート。とてもゴージャスだ。

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さすがに人気の船。満席だ。

ドナウ運河を抜けるまでは全員着席、デッキに出ることは許されない。

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船着場を出て5分も行くと、のどかな運河の両岸は景色に変わる。

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さらに10分ほど行くと、ドナウ川の本流と交わる。

川幅が一気に広がり、川を行き交う貨物船も見える。

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ここでデッキに上がる許可が出た。

船はかなりスピードが出るため、強い風が吹き渡っている。でも、気持ちいい。

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東の空が怪しくなってきた。

ウィーンに来て、ずっと晴天が続いていたが、これは一雨降りそうだ。

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ドナウ河畔には、ポツポツと小屋が並ぶ。多くの小屋は大きな魚取り網を持っている。

おそらく、ロシアのダーチャのような別荘なのだろう。

 

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やはり、雨が降り始めたので、船室に戻る。窓の外には、城址が見えて来た。

中欧の大平原にあっては、ちょっとした丘が戦略的に貴重だ。

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ドナウ川沿いの高台には、古代ローマの時代から砦が築かれた。

こちらは「ジェヴィーン城」。ドナウ川とモラヴァ川の合流点にローマ時代から代々の要塞が築かれたが、最後はナポレオン軍によって破壊された。

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そして、スロヴァキアの首都ブラチスラヴァが見えてきた。

この街も、貴重な高台に広がる街だった。ウィーンからブラチスラヴァまで途中にはほとんど大きな町はなく、この丘陵が古代からいかに戦略的に重要だったかがわかる。

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そのブラチスラヴァのシンボルが、こちらの「ブラチスラヴァ城」である。

ブラチスラヴァに最初に城が築かれたのは紀元前3500年頃と言われているが、17世紀に城はバロック様式に改装され、今日の姿となった。

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ブラチスラヴァに到着したのは午後2時頃だった。

途中降った雨も上がったので、まずは旧市街に行って昼ごはんを食べることにする。

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ブラチスラヴァの旧市街は、船着場から歩いてすぐで、ウィーンに比べても落ち着いた中世の街並みが今に残っている。

車もほとんど入ってこないので、のんびり歩ける。

いい街だ。

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もうお昼のピークは過ぎているので、道に設えられたパラソル席も空いていた。

せっかくなので、スロヴァキア料理というものを食べようと、「伝統料理」を掲げる一軒のお店に入った。

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「CAMEL  RESTAURANT  &  BAR」と書かれた真新しい看板が掛けられていた。

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まずは、ビール。

スロヴァキアのビール「 Zlaty  Bazant 」。普通に美味しい。

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私が注文したのは牛肉。

メニューを撮影してくるのを忘れたので、料理の名前がわからないが、リンゴやオレンジで牛肉を甘く煮た伝統料理で、たっぷりのマッシュポテトと一緒にいただく。

見た目の通り、美味しいけど、ちょっと甘すぎる。

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妻が注文したのは「鶏肉のステーキ マッシュルームソース」(10ユーロ)。

こちらも見た目の通り、驚くような料理ではないが、これもスロヴァキア料理らしい。

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ガイドブックも持っていないので、特に行くあてもなく、通りを行き交う人を眺めながら、ゆっくりと食事をいただく。

ブラチスラヴァ。

特に何があるということではないが、本当に落ち着いたいい街だ。

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食後、旧市街をぶらぶら散歩する。

旧市街で目を引く塔は「ミハエル門」。もともと4つの門があったのだが、街の発展を妨げるとしてマリア・テレジアが残りの3つを撤去したとされる。

でも、こうしたシンボリックな塔がある方が写真映りはやはりよくなる。

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旧市街の中心、「フラヴネー広場」。

「中欧広場」とも呼ばれ、市場がたったり、集会が行われたり、処刑が行われることもあった。

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この広場に面して日本大使館もあったが、その警備に当たっているのが銅像だったのは、ちょっと笑えた。とても平和な印象だ。

ブラチスラヴァの街では、こんな面白い銅像がそこかしこにあるらしいのだが、ゆっくり探して回る時間がなかったのは、残念ではあった。

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路地を歩くと、こんな騎士もいた。

一見、人間かと思って近づくと、こちらも人形だった。人口500万人ほどのスロヴァキアでは、本当の人間は貴重なのかもしれない。

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カワイイものも、いろいろ売られていた。

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素朴だが、ウィーンの土産物屋よりも趣味がいい気がした。

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そこに住む人のことを想像してしまうような、暖かさが街のあちこちに散らばっている。

きっと、いい人たちが住んでいる街なんだ。

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街並みを撮影しているだけでも楽しい。

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豪華絢爛なウィーンとはまったく違う可愛らしい街並み。

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お城を見上げるエリアに行くと、観光客の姿も減り、本当に中世にタイムスリップしたような静けさがある。

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年代がかった白壁と石畳の風情がとても素晴らしい。

この一角に、素敵なカフェを見つけた。

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それは旧市街の入り口に建つ「聖マルティン教会」の真裏に当たる。

14世紀に建てられたこの教会は、かつてハンガリー王の戴冠式が行われた由緒ある場所。

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しかし、その周囲はこんな感じで、とても親しみやすい。

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そして教会の裏手、大きな柳の木の後ろにそのカフェはあった。

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「PINOT  u  Bruna 」というお店だ。

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裏手から路地を歩いてきて、最初に目に飛び込んできたのは、緑に覆われた気持ちよさのうなベランダだった。

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そして表に回ると、そこがカフェになっていることがわかり、柳の木陰で一休みとなった。

女性が一人でやっている。

エスプレッソを注文し、外の椅子に腰をかける。

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人通りも少ない。静かな石畳。

目の前の教会が、大きな影を作り、日向の暑さを忘れるような爽やかな風が吹き抜ける。

いい昼下がりの時間だ。

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エスプレッソが運ばれてきた。

ウィーンより、量が多く良心的だ。

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いつまでの座っていたいと思える、この旅行中最高のカフェであった。

もしブラチスラヴァにおいでになる機会があれば、ぜひお立ち寄りください。オススメです。

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こんなのどかなスロヴァキアだが、果たしてどんな国なのか?

駆け足の日帰り旅行でそれを論じることはできない。

しかし2年前、このブログに書いた「スロヴァキア熱」という一文を読み返してみると、ちょっと面白い。

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『 スロヴァキア人の場合、かつて昔日の栄光どころか、「民族」としてこの世にあった前史がない。つまり、復興させるべき「民族」が過去になかったのだ。』

1993年、チェコスロヴァキアから独立したが、それまで多くの民族の支配下でずっと生きてきた。日本人にはちょっと理解しにくいが、民族のアイデンティティーを作り上げるというのは、難しい作業なのだ。

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他民族を侵略したり、支配した歴史を持たず、常に他民族の支配下で生き延びてきた人々。

ブラチスラヴァで感じた暖かさや優しさは、そんな被支配者が醸し出すものなのかもしれない。

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帰りは船ではなく、バスを利用した。

黄色が目印のチェコの会社「レギオジェット REGIO JET 」がブラチスラヴァとウィーンの間を結んでいる。

料金は片道5ユーロ。船の6分の1だ。

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しかも車内は、立派な革張りの座席でテレビモニターもついている。

乗車時間は1時間20分。船とほぼ同じだ。

ウィーンまでは汽車も走っているが駅が遠いようなので、行きは船、帰りはバスという組み合わせは結果的に正解だったと思っている。

 

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ウィーンからわずか1時間半で行ける隣国の首都スロヴァキアへの旅。

絶対に、オススメです。

 

<関連リンク>

3泊4日ウィーンの旅

①オーストリアで“オープン”について考えた

②トルコ軍による包囲戦の置き土産?ウィーン名物のカフェをめぐる

③偉大な作曲家が眠る墓地で「音楽の都」を感じる

④旧市街の朝散歩でハプスブルク家の歴史を味わう

⑤クリムト・シーレ・フンデルトヴァッサー 鬼才たちに触れる

⑥絶対オススメ!スロヴァキアの首都ブラチスラヴァへドナウを下る日帰り旅行

⑦ヒトラーはオーストリアで生まれ、ウィーンで育った

⑧私が利用したホテルと電車とスーパーマーケット

<参考情報>

私がよく利用する予約サイトのリンクを貼っておきます。



 

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