アウシュヴィッツ解放75周年

新型肺炎と雪のニュースで、日本ではあまり報道されなかったが、自分自身で訪れたことがあると知らず知らずのうちに目が止まるものである。

27日、ナチスドイツが作った死の収容所「アウシュヴィッツ強制収容所」が解放されて75年の追悼式典が現地で開かれた。

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アウシュヴィッツを生き延びた生存者200人が主役となり、おぞましい歴史と現代に生きる人々へのメッセージを発信したそうだ。

ドイツのシュタインマイヤー大統領も出席したが、スピーチなどは行わなかった。あくまで「生き証人たち」が主役なのだ。

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彼らの多くはもう90歳を超える。

アウシュヴィッツで起きた悲劇は、私たちの世代には常識でも若い世代にとってはもはや教科書で習う歴史の1ページに過ぎないのかもしれない。

あと10年もすれば、自らの体験として語りうる生存者はこの世からいなくなるだろう。

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式典に先立ちドイツのシュタインマイヤー大統領は、次のように語った。

『 邪悪な精神は、反ユダヤ主義、民族主義、独裁主義といった新たな装いで表れている。ドイツ人は歴史から学んだと言えれば良かったが、憎悪や非難が広がる中、そうは言えない。』

ドイツでは反移民を唱える極右勢力が台頭している。

自らの生活にダメージを与える他者を見出し攻撃するという人間の本能は、いつの時代にも変わることはないだろう。

それでも、ドイツの歴代大統領は必ずアウシュヴィッツに向き合ってきた。この日の式典に先立って行われたイスラエルでの追悼式典でも過去に向き合い謝罪する姿勢を明確に示した。

ドイツはアウシュヴィッツの教訓を学校でしっかりと教えていると聞く。

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果たして我が国はどうか?

日本軍が行なった行為は、確かにアウシュヴィッツと同じではないかもしれない。まだしっかり解明されておらず、関係国との間で見解が分かれている事象も多い。

「子や孫の代まで謝罪させ続けることはできない」と安倍総理は言う。

もっともらしいが、日本人の中に過去に真摯に向き合おうとしない勢力が確実に存在するのは間違いない。戦場となり犠牲になった人たちはその本心を敏感に感じ取る。

だから戦後75年が過ぎても、歴史問題から日本が逃れられないのであり、私を含めた昭和を知る世代の責任だろう。

近隣諸国は日本の何を恨んでいるのか? 何に怒っているのか? 日本はあの時代、アジアで何を行なったのか?

韓国や中国のプロパガンダを責める前に、少しでも知る努力をする、若い世代にも知らせる努力をすることが大切なのだと思う。

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ドイツと日本は違う。

でも、学ぶところは大いにある。

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