新型コロナウィルスの全世界での感染者数が5000万人を超えた。
特に驚きはしないが、ここに来て増加のペースが上がっているのは確かだろう。
国別で言うと、アメリカがトップで1018万人、2位がインドで850万人、3位のブラジルが565万人で突出している。
南半球の感染ペースが落ち着くと同時に、ヨーロッパでの感染が再び急増していて、4位以下には、ロシア、フランス、スペイン、イギリスがトップ10に入ってきた。
ヨーロッパ諸国では、ロックダウンの動きが広まりつつある。
11月中は人の動きを止めてクリスマス商戦の12月には経済を正常化させたいとの狙いだが、果たして思い通りに効果をあげるかまったく予想がつかない。
日本でも徐々にではあるが、感染が拡大している。
今注目されているのは北海道、今日初めて1日の感染者数が200人を超えた。
「寒くなるとコロナ感染が増える」という説が説得力を持ち始めているが、本当にそれだけなのかどうか、まだそのメカニズムは解明されていない。
これを受けて、政府の分科会が緊急提言を発表した。
「社会経済活動が徐々に戻るなか、適切な感染防止策が講じられなければ、急速な感染拡大に至る可能性が高い」
当たり前といえば当たり前のことであるが、最近コロナ慣れして自粛が緩んでいる日本人の間に再び緊張感を取り戻すことができるか、「GO TO」で経済を活性化させようとしている政府の姿勢との整合性をどう取るのか、まだ本気度はさほど感じられない。
私も「GO TO トラベル」を利用して帰省や旅行を行っているが、今月は少しペースダウンしてしばらく様子を見るつもりだ。
とはいえ、コロナ禍が始まった春ごろに比べると参考にできる情報は増えている。
それを自分なりに分析しながら、自分の行動を制していくしかない。
ただ一つ、今も私に理解できないのが中国である。
武漢であれだけ爆発的に感染が拡大したのに、その後ほどんど感染者が増えていない。
政府の公式発表によれば、これまでの中国本土でのコロナ感染者数は8万6000人。
春以降ほとんど増えておらず、日本よりも少なくなった。
中国が誇るIT監視網が効果的なのか、中国共産党の人権を無視した監視体制が完璧なのか、それとも当局が虚偽の数字を発表しているのか?
東南アジアやアフリカの感染者が少ない理由もどうも理解しにくい。
今私が一番注目しているのは、コロナによる死者数の推移だ。
現在、世界のコロナ死者数は125万人に達した。
すごい数だが、感染者数の急増に比べれば死者数の増加ペースは相対的に緩やかだ。
各国の検査体制が強化されれば、それに比例して感染者数は増加するが、重要なのは死者数である。
日本でもまだ、死者数や重症者数の急増は見られてはいないように見える。
菅政権には、今のうちに医療体制の整備拡充を急いでもらいたい。
今年の冬、日本社会がコロナに負けずに乗り切れるかどうか、いよいよ勝負の時を迎えようとしている。