<吉祥寺残日録>白内障と「東京アラート」 #200603

パソコンのやり過ぎかもしれないが、このところ左目が見えにくくなってきた。

窓から、遠くを眺める。

両目で見るとそれなりに見えるのだが、左目だけだと相当ぼんやりしてしまう。

「白内障かな?」

そう思って、妻にその話をすると、「すぐに眼科に行くべきだ」と口うるさく私を促した。

これから親の介護などで自動車を運転する機会も増えそうなので、とりあえず暇なうちに診てもらうことにした。

私が訪れたのは、吉祥寺レンガ館モールの3階にある「根子眼科」。

武蔵野市の検診で2度ほどお世話になったことがあり、とてもいい人っぽい根子先生が気に入ってのと「ねこ眼科」というネーミングが気に入っている。

時間を間違えて10時の診療開始前に行ったため私が一番乗りで、クリニックの前で20分ほど待った。

クリニックの外側のガラスには、「新型コロナの感染拡大防止のため、受付時間を短縮している」と書かれていた。

診察を受ける際、根子先生に確認すると、やっぱり院内感染を恐れて患者さんの数が激減しているという。

そのため、診療時間を短縮しただけでなく、普段は年中無休で診察を受け入れているこのクリニックだが、今は木曜と日曜を臨時休診にしたということだった。

午前10時。診察の受付が始まった時、待っていた患者は私を含めて4人。

普段に比べやはり相当少ないようだ。

おかげで、すぐに目の検査を受けることができた。

視力測定の他に、眼底を見たり、眼圧を測ったり、写真を撮ったりと、様々な検査が行われた。

比較的大きなクリニックで、女性スタッフもたくさん抱えているため、複数の患者を同時に検査することができる。

その検査の結果を踏まえて、根子先生の診察が行われた。

先生は開口一番、「これは間違いなく白内障ですね。だいぶ進んでいますが、手術されますか?」と言った。

さらに、「半年や1年そのままでも問題はありません。だんだん見えにくくはなりますがね・・・。放っておくと次第にレンズが硬くなって手術が難しくなるので、もし手術を受けられるなら早めがオススメです」。

私は、時期はともあれ手術は受けると答えた。

そうすると先生は、「紹介状を書きましょう。総合病院でもいいし、手術を行っている専門医も紹介できますがどうしますか?」とまた私に聞く。あくまで患者さんの意思を尊重するお医者さんなのだろう。

私は今のご時世、総合病院よりも専門医の方がいいと答えた。すると根子先生は武蔵境駅近くにある清水眼科に紹介状を書いてくれた。ちなみに紹介状は時間が経過しても有効だというので、目の状態をみながら清水眼科に行ってみるつもりだ。

家に帰って清水眼科のホームページを確認したら、いち早く白内障の日帰り手術を始め、これまでに約13,000眼に白内障手術及び眼内レンズ移植術を行ったと書かれていた。いろんな眼科があるものだ。

眼科の世界では、「1万3000眼」という風に数えるのか、と関係のないところが気になった。

さて、視界不良ということで言えば、私の目だけでなく東京都のコロナ事情も先行きがどうもはっきりしない。

ここのところ新規の感染者数は10人前後で推移していたのだが、ここに来て上昇傾向で昨日の新規感染者は34人と久しぶりに30人を超えた。我が家からも比較的近い武蔵野中央病院の院内感染と新宿を中心とした夜の街でのクラスターが原因だそうだ。

これを受けて、東京都では直ちに「東京アラート」を発動することを決めた。

「東京アラート」が出されるとどうなる?

テレビを見ていてもさっぱりわからないので、自分で調べてみると、実は名前は大げさだが具体的な制約は全くないことがわかった。

あくまで「皆さん、東京アラートが出たので注意しましょう」という警報のようなものらしい。

唯一具体的なのは、「東京アラート」が出されると、レインボーブリッジが赤くライトアップされること。それだけのようだ。

実態はほとんどないにも関わらず、「東京アラート」という新語を作ることで、マスコミの注意を引きつける効果が期待できる。マスコミでの露出を増やすことで都民の警戒心を再び呼び起こし行動の自粛を促す。いかにもテレビ出身の小池知事らしい対策だ。

私は結構、効果があると見ている。

ゴールデンウィーク期間中の「ステイホーム週間」も、実態がほとんど何もないにも関わらず、多くの人が連休中家にじっとしていた。人間の心理や行動というものは、案外単純なものなのだ。

もしも「東京アラート」発出後でも感染者数が増え続けるようなら、遠くない将来、再び東京に休業要請が出る可能性がある。

ようやく営業再開したばかりの飲食店に、再び試練が待っているかもしれない。

でも世界を見回せば、東京はまだいい方だ。

6月2日現在の世界の感染者数は622万2709人、亡くなった人は37万3234人に達している。感染は文字通り世界中に広がり、欧米で感染爆発がピークを迎えた時期と比べても、感染拡大のペースがむしろ上がっているという。

コロナ感染者が最も多い国は相変わらずアメリカだが、2位にブラジル、3位にロシアが上がってきた。インドでも感染拡大が止まらずついにフランスやドイツを抜き去った。このほかペルー、トルコ、チリ、メキシコなどの国々でも患者が増え続け、すでに中国を上回っている。今や感染拡大の中心は中南米に移っており、アフリカでの感染爆発が懸念される状況である。

今後、世界はどんな風になってしまうのか?

私のぼんやりした目では、何も見えそうもない。

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