<吉祥寺残日録>オンライン会議をやってみた #200422

私の会社でも在宅勤務が広がり、昨日私が所属する部署で初めてのオンライン会議が行われた。

会社から届いたメールに貼り付けられていたグーグルのオンラインビデオ会議ツール「Hangouts Meet」を活用するという。

使い方など詳しい説明も添えられていないので、どうやればいいのか不安も感じつつ、メールに貼られていたアドレスをクリックするととりあえずオンライン会議のツールには簡単にアクセスできた。

「各自の音声チェックをするので、会議の5分前にお入りください」とメールに書かれている。

会社からは、在宅勤務で使うPC用のGoogle Chromeをアップデートするよう求めるメールも届いていた。緊急の脆弱性が報告され、最悪システムの制御権を奪われる恐れがあるという。

これはすぐに対応せねばと思い、自宅のパソコンのGoogle Chromeをアップデートし、翌日の会議に臨むことにした。

ところがである。

会議当日、念の為、使い方を電話で教えておいてもらおうと思ってパソコンを立ち上げると、会社のサイトにアクセスできないではないか・・・。

IDとパスワードを入れてアクセスと試みると、「IDかパスワードが違います」との表示が現れる。前の日まで普通に使えていたのに、肝心の時にアクセスできない。これではオンライン会議どころかメールのチェックもできないではないか・・・。

慌てて、会社のシステム担当者に連絡を取り事情を伝えると、「在宅勤務の場合、社内以上にセキュリティーが厳しく管理されていて、プラウザをアップデートしたことでパスワードが初期化されたのかもしれない」という。「初期パスワードはお持ちですか?」と聞かれ、つい先日会社で使うパソコンが更新された際にやはり初期パスワードがわからずもらったことを思い出した。パスワードの管理は厳重にされていて、メールや電話では教えてもらえず、担当者から直接紙に書いたパスワードを手渡しされたのだ。

あの紙、どこやったかな?

カバンの中を探してみたが、見当たらない。会社に置いたままかもしれない。

会議が始まるまで、まだ2時間ある。家で一人で格闘するより、会社に行って対応した方が手っ取り早いだろう。

そう判断した私は、妻に「会社に行ってくる」と告げた。

妻は、「え〜!」と明らかに不満な様子。私が電車に乗って会社に行くことで、我が家にウィルスを持って帰る危険があることが不満なのだ。

でも、私としては久しぶりに都心に出かけ、電車や会社の状況を見てみたい気持ちもあった。やはり長年身についている会社人間の本性はそう簡単には消え去れない。

ほぼ1ヶ月ぶりに乗る井の頭線は、すごく空いていた。

時間もちょうど正午すぎなので、通勤時間とは明らかに違う。

でも途中駅で次々に人が乗り込んできて、渋谷駅に着く頃には座席はほぼ埋まり、立っている乗客も結構多くなった。

全員マスク姿、少しでも人との間隔を開けようと意識していることは見ていてわかる。

渋谷駅を歩く人の数も明らかに少ない。

吉祥寺の街より確かに少ないかもしれない。

久々に眺める渋谷スクランブル交差点を横断する人も、相当少ない。

この日の渋谷の人出は、ドコモの調査によればコロナ以前に比べて66.4%の減少だったという。減ってはいるが、目標の8割にはまだまだ足りない。

会社に到着すると、入り口の様子がガラリと変わっていた。

一口の扉からパイロンを並べて通路が設けられ、ガードマンが出入りをチェック、サーモカメラで全ての人の体温を測定していた。

テレビ朝日での集団感染もあり、テレビ局はどこも放送の継続のために神経をとがらせていることがわかる。

会社に到着し、初期パスワードが書かれた紙を発見。会社においてあったパソコンを使って、オンライン会議も無事に終わった。

初めて使う「Hangouts Meet」も、会社にいた人間に少し教えてもらって簡単に利用することができた。

およそ40人ほどが参加した会議だが、思いの外スムーズに進行した。

半数以上は在宅で参加し、それぞれの家の雰囲気もなんとなくわかり、個人的には会議なんてこれで十分だろうと思った。悪くない。

新型コロナウィルスは、世界中の人々に在宅を強いた。

不便でストレスが溜まることもあるが、新たな発見も多い。これまで当たり前だと思っていた仕事に、いかに多くの無駄が含まれているかが白日の下に晒されるだろう。

ベテラン社員はなかなか仕事のスタイルを変えることはできないかもしれないが、私は極めて前向きに今回の危機に向き合っている。

みんなが電車に乗って会社に通い、1日8時間を会社のために捧げるという労働の形態は本来はおかしいのだ。

やらなければならない仕事の量は、季節によって違い、月の初めと終わりでも変わる。

やらなければならない仕事の量に応じて、労働時間を増やしたり減らしたりして、結果として同じ成果があがれば文句はないはずだ。会社の拘束されることが労働ではなく、成果主義がますますスタンダードになってくるのだろう。

そのため、在宅勤務が可能な業種の人は、積極的に在宅で仕事をすることを試してみるべきである。家に子供がいて効率が上がらないといった問題もあるだろうが、新たな課題が見つかり、新たなニーズが生まれれば、そこに新たなビジネスが生まれる。

大切なことは、人間がそれぞれ自分らしい働き方をして、社会全体として豊かになることだ。人を時間と規則で縛る時代から、もっと自由で効率的な時代に移行できたとすれば、コロナショックはいい意味での歴史の転換点になる。

メインストリームの変革は若い世代に委ねるとして、私のようなジジイはジジイなりのデジタル・トランスフォーメーションに挑戦してみたいと思う。

大切なことは、働く人の心が豊かに満たされることである。

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