<きちたび>新型肺炎の拡散で各国が出入国管理を厳しくする中で、私も来週末のミャンマー旅行をキャンセルした

新型肺炎が世界的に拡散し、ついにWHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。

この宣言事態は遅いし中途半端なもので、エチオピア出身のテドロス事務局長が異様なまでに中国政府に配慮しているのが不気味だった。

とはいえ、この宣言を受けて、アメリカは中国全土への渡航禁止措置を発表し、日本政府も中国全土への不要不急の渡航をやめるよう促すレベル2の危険情報を出した。武漢を含む湖北省はすでに渡航中止勧告に当たるレベル3となっている。

北朝鮮やモンゴルといった隣国は完全に国境を封鎖し、東南アジアでも新型肺炎に対する危機感が日に日に強まっているようだ。

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こうした状況を受けて、私も来週末予定していたミャンマーの首都ヤンゴンへの旅行をキャンセルすることにした。

理由は簡単だ。

ミャンマーは中国の雲南省と国境を接し、ミャンマーの港から雲南省をつなぐパイプラインを提供するほど中国との関係が深い。当然、中国人の往来も多く、ミャンマー第2の都市マンダレーでも住民の半数が中国系だという。

医療環境も整っていないので感染者の発見も進まず、いまだに感染者の報告がないのが逆に気になる。もし万一ミャンマーに遊びに行って病気を日本に持ち帰ったら、申し訳ないと思ったのが第一である。

それに加えて、出入国での混乱や観光施設の閉鎖といったことも容易に想定され、楽しく観光できる状況でなくなる事態も想定される。

わざわざこんな時に旅行に行って、結局ホテルに缶詰になってしまっては面白くない。

そして何より、妻が旅行の取りやめを強く求めていることが決定的な理由だった。

長時間飛行機に乗ること、空港やリムジンバスで感染者と同じ空間で過ごすリスクもある。やはり女性は病気のこととなると神経質になるので、ここで旅行を強行すると後々の旅行計画に支障が出ることも予想された。

ミャンマーに今行かなければならない理由は特にない。事態が落ち着いて、改めて計画し直せばいいだけだ。

こうした国際的な混乱の時には、どんな理不尽な事態に巻き込まれてもおかしくないのだ。

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本心を白状すれば、こうした時期だからこそ中国、特に武漢の状況を自分の目で見てみたいという気持ちはある。現役の記者時代なら、本社を説得して取材するルートを探すだろう。でも今ではただの一般旅行者。人様に迷惑をかける行為は控えなければならないと自分を納得させた。

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中国の巨大都市から人影が消えた光景。今後も滅多に見ることができない歴史的な情景だろう。

想像するだけでワクワクする。私はもともと自分の健康のことにはあまり興味がない。その場所に行って、自分が何を感じるのか経験してみたいのだ。

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それでも、今回の旅行は取りやめた。

体力も気力も以前に比べて衰えた。廊下に人が溢れた武漢の病院の映像をみるたびに、あの世界に飛び込むエネルギーはもはやないと感じる。

まあ、焦ることはない。これから死ぬまで、時間はたっぷりある。

そうしたゆったりした考え方ができるようになったのも、還暦を過ぎて得た財産だと考えようと思う。

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