朝からちょっといいニュース。
読売新聞の独自だという。
検察官の定年を延長する検察庁法改正案の今国会成立を見送る案が、政府・与党内で浮上していることが17日、わかった。野党や世論の批判を押し切って採決に踏み切れば、内閣にとって大きな打撃になりかねないためだ。安倍首相は与党幹部らと協議し、近く最終判断するとみられる。
出典:読売新聞『【独自】検察官の定年延長、法改正案の今国会成立見送り検討…世論反発に配慮』
元々が無理筋だったのだ。
そこまでして、黒川氏に頼らなければならないほど、安倍政権の基盤は弱くないだろう。1月に黒川検事長の定年延長を無理やり閣議決定したことがすべての間違い。この時期にやるべきは、本腰を入れたコロナ対策だったのだ。
大局が見えていない政権を、国民は冷静に見ていた。
外出自粛となりニュースに触れる時間が増えたことで、普段なら日常の雑事に紛れて素通りしていた政権の横暴ぶりに多くの人が気づいたのかもしれない。
SNSで多くの著名人が声をあげ、安倍応援団の組織的な攻撃にもひるまなかった。大きな一歩である。
昨日の夜には、朝日新聞の世論調査が掲載された。
安倍内閣の支持率は33%で、4月調査の41%から下落した。不支持率は47%(4月調査は41%)。2012年に発足した第2次安倍政権で、内閣支持率が最低だったのは森友・加計問題への批判が高まった18年3月と4月調査の31%。今回の33%は、それに次いで低い。
検察庁法の改正案は衆院で審議中で、政府は今国会での成立を目指している。調査で、成立を急ぐべきかを聞くと、「急ぐべきだ」は5%で、「急ぐべきではない」が80%。改正案に賛成の人でも「急ぐべきだ」は18%で、「急ぐべきではない」は68%だった。
改正案で懸念されている「検察人事への政治介入」について、安倍晋三首相は国会で「あり得ない」などと答弁している。こうした首相の言葉を「信用できる」と答えた人は16%。「信用できない」は68%にのぼった。
出典:朝日新聞『検察庁法改正「反対」64%内閣支持率33% 朝日調査』
さらに、安倍政権のコロナ対策については・・・
感染拡大の防止に向けて、安倍晋三首相が指導力を「発揮している」と答えた人は30%(4月調査は33%)で、「発揮していない」の57%(同57%)の方が多かった。
また、政府が14日、39県で緊急事態宣言を解除したことを「評価する」は51%で、「評価しない」は32%だった。39県に住んでいる人と、東京など残る8都道府県に住んでいる人で、評価の傾向に違いはなかった。ただ、39県で、首相が指導力を「発揮している」と思う人が33%だったのに対し、8都道府県では27%と少なめだった。
出典:朝日新聞
改めて、日本人の「賢さ」を感じる。
コロナに関して、安倍政権の対応が最初からひどかったことは忘れてはならないだろう。
昨日、緊急事態宣言が一部解除されてから初めての日曜日。
東京都ではまだ、緊急事態宣言が解除されていないにも関わらず、吉祥寺の街は確かに人であふれていた。
テレビでは「緩み」を指摘する声が聞かれる。
ユニクロ前の交差点は、コロナ前のにぎわいが戻ったようだ。ユニクロに入店する客たちが入り口に行列まで作っていた。
私はもう何年も同じTシャツを着ているなあ、と思う。
今時の服はなかなか破れないので、わざわざ買い替える気にもならないのだ。
ダイヤ街も一段と人が増えた気がする。
でも今日気づいたのは、人の数よりもその行動ぶりだ。
コロナ危機が起きてから、あまり脇目もふらずスタスタと歩く人が多かった気がするが、今日はあてもなく店を覗きながら歩く人の姿が目につく。何かの目的があってダイヤ街に来たのではなく、ただ街をブラブラすること自体が目的の人たちが増えた証拠だ。
普段の吉祥寺に戻ったといえばそれまでだが、外出自粛要請が続いているのに大丈夫か、まだちょっと早いんじゃないかと心配にもなる。
そして、サンロード商店街。
コロナ自粛期間中、人が減っていない場所としてニュースで毎回取り上げられてすっかり有名になってしまった。
昨日ももちろん、人通りは多い。
そんなサンロードの入り口には、テレビ局の取材カメラが・・・。
ここに来れば確実に、たくさんの人が街に出ているという絵が撮れる。その絵を使って、「緩みが心配です」と伝えるつもりだろう。
ここはカメラマンにとってはもっとも楽に人混みを撮影できる取材スポット。
でも昔のテレビマンである私から言わせれば、最近のテレビ屋は「ちょっと安直なんじゃない」と思うのだ。
もう少し、いろんな場所を取材しようよ。
それに、サンロードの人通りが多いことイコール「緩み」というのもちょっと安直だ。
そもそもサンロードは、商店街であると同時に、吉祥寺駅から住宅街へ抜ける生活通路でもある。買い物客がほとんど途絶えた時でも、それなりの人通りはあった。
もう一点、根本的な疑問もある。
日本人が自粛を続けてきたのは、政府に要請されたからなのか? 私はその点にも疑問を持っている。
日本人の多くが外出を控えたのは、政府や自治体の呼びかけに単に従っただけではないと私は考えている。事実、私はそうではないからだ。
日々のニュースを見ながら、その時々のリスクを自分で分析して、自分や家族、会社や社会を守るため、自ら自宅にこもる判断をした。つまり、これまでは外に出ない方がいいと自ら考えたから、行動を自粛していたのだと私は思っている。
そこが、中国や欧米とは全然違うのだ。
実際に、私は政府の緊急事態宣言が出るずっと前から、外出を自粛していたし、逆に今は、緊急事態宣言がまだ出ていても、少しぐらいの外出はしても大丈夫と判断しているのだ。
あくまでも、当局が発表する数字が信頼できるという前提である。公式発表によれば、東京都の17日の新規感染者数は5人だった。このところ一時に比べてその数は随分減ってきた。検査数は相変わらず少ないので、どこまで信用するかという問題は解消されていないが、病床にも多少余裕が出てきているという情報も合わせて考えると、当面のピークは過ぎたと判断していいだろう。
もし、政府が国民の「緩み」を責めるなら、その前にもっと検査を増やし、信頼できる数値を日々発表する態勢を整えることが先決だと言いたい。専門家会議が出す提言など、言われる前から各自が実践していることばかりだ。
中国のように当局が厳しく監視する社会ではなく、各自が日々の情報をもとに自らの行動を自粛して、感染爆発を防いでいる日本社会の「賢さ」に、私は頼もしさを感じている。
妻の付き添いでクリーニングを取りに行った中道通り。
手をつないでのんびり歩く親子連れの姿を見ながら、思った。
こんな自然な感じで生活し、無理なく適切に3蜜を避けながら、ウィルスとうまく付き合っていくのが日本流のスタイルとして定着できれば・・・
日本は世界から尊敬されるスマートな社会になれるだろう、そう思った。
さて、それから一夜明けて、月曜日。
今週は有給休暇を取って、妻と一緒に岡山に帰省することになった。
政府が自粛を求めている他県への移動だが、妻の母親が退院することになったので、それを手伝うというのは「不要不急」には当たらないだろうと自ら判断した。
東京都の外に出るのは、2月はじめに横浜までクルーズ船を見に行って以来だ。
4泊5日の岡山旅行については、明日以降、おいおいこのブログに書き残して行きたいと思っている。
人が増えてますね。二次感染は大丈夫なのでしょうか。
でもなんかウキウキしています。
(=^・^=)