姪の話

きのう久しぶりに弟家族と食事をした。うちの三男と弟の長女が来春就職するので、軽いお祝い会といったところだ。

私たちが今年引っ越したため、吉祥寺で食事をして我が家に遊びにくることになった。

お店は中華料理の「竹爐山房」のランチコースを予約した。

弟の長女、すなわち私の姪は、我が一族の中で話題の有名人だ。現在京都の大学に在学中だが、東日本大震災後福島にボランティアに訪れたのをきっかけに、休学して1年間福島の復興のために働いた。休学してまで福島にやってきた女子大生ということでマスコミにも取り上げられ、東京オリンピックのエンブレム委員会メンバーにも選ばれた。

福島から大学に戻り今年就職活動を行った。姪はどこに行くのだろう、私も関心を持って見守っていた。一般企業の内定ももらったようだが、最終的に彼女の出した結論は再び福島に戻ることだった。一般企業に就職した方が、給料や待遇はずっとよかっただろう。しかし、彼女は福島を選んだ。

彼女の選択を聞いて、私はちょっと驚いた。学生とは違い、社会人だからできる福島との向き合い方があるのではないかと思っていたからだ。姪にも直接、企業に入って自分に力をつけることも福島のためになるんじゃないかと話したこともある。しかし、彼女は被災者の近くに、今も困難の中にある人たちの中で働くことを選んだ。すごいことだ。

弟夫婦にとっても大きな決断だった。娘を福島に送り出すこと、考え出すと心配事が後から後から出てくることだろう。息子しか育てていない私には、娘を持つ親の気持ちはわからないが男の子とは違う心配があることは想像できる。

しかし、私の家族に困っている人たちのために働きたいという若者がいることは本当に誇りだ。その純粋な気持ちを大切にしてぜひ福島の未来のために頑張ってほしい。

食事の後、我が家を訪れた弟家族はまるでコントグループのようだった。聞いていて大笑いするような息のあったホケツッコミの連続。楽しい一日だった。

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