<吉祥寺残日録>2週間ぶりの東京は早くも梅雨明け、人で溢れる新宿で狂信的な「コロナと五輪」報道を考える #210716

伯母の介護を目的とした岡山への帰省からほぼ2週間ぶりに吉祥寺に戻ってきた。

東京は今日梅雨明けの発表があり、昼前から30度を超える真夏日となっている。

例年だと太平洋高気圧が南から北へ梅雨前線を押し上げて梅雨明けとなるのだが、今年はどうも天気も変で、太平洋高気圧が東から張り出してきたという。

だから、東海・近畿・四国はまだ梅雨明けしていないのに、関東と東北が今日梅雨明けする珍しい形となった。

東北北部が東海・近畿・四国よりも先に梅雨明けとなるのは、実に24年ぶりのことらしい。

私は今朝の岡山〜羽田便に乗って帰ってきたのだが、飛行機の窓から眺めると、「太平洋高気圧が東から張り出した」という意味がよくわかった。

岡山空港を離陸するとすぐに厚い雲に覆われ、そんな梅雨空が西日本を覆っていた一方で、伊豆半島あたりからは真夏の青空と光り輝く海が広がり、ニョキニョキとたくさんの入道雲が立ち上がっていたからだ。

それはまるで、南国のリゾートに降り立つ時の光景に似ていた。

伊豆諸島ではこんな珍しい光景が見られた。

島にぶつかった海風が雲の帯を作っているのだ。

一番手前が利島、その向こうが鵜渡根島、そして一番奥に見える大きな雲の塊が新島である。

風は、東から西に吹いている。

太平洋高気圧から吹き出す熱風が梅雨の雲を日本列島から追い払おうとしているのだ。

羽田空港に降りると、ムッとする湿った熱気が肌にまとわりついた。

東京はもう真夏だった。

コロナのせいで吉祥寺行きのリムジンバスが運休となっていて、仕方なく新宿行きのバスに乗る。

岡山に帰省していたこの2週間の間、東京のコロナ感染者は急増していて、緊急事態宣言が発出された今週は、水曜が1149人、木曜は第4波を上回る1308人の新規感染者を確認した。

インド発の「デルタ株」によって感染のペースが早まるとの専門家の予測通りの急増ぶりで、テレビも連日オリンピックと絡めて大々的に騒ぎ立てているがどうも私は強い違和感を感じて仕方がない。

新宿駅に降り立つとコロナ前と変わらないほどの多くの人が行き交っている。

緊急事態にはすでに効果はほとんどなく、こんな状況では感染者が増えるのは当然だ。

ただ肝心の重傷者数についてはあまり詳しく報道しない。

「あれっ?」と私などは思うのだ。

そもそもコロナを恐れるのは、この病が多くの死者を生む伝染病だったからであって、重症者が増えて医療が逼迫するから飲食店の営業自粛や人流の抑制を行ってきたはずである。

しかし高齢者へのワクチン接種が進んだことによって、東京の重症者数はまだそこまで増えていないのだ。

ならばなぜ、オリンピックは無観客になり、居酒屋はお酒の提供を制限されているのか?

1年半以上続くコロナ禍の中で、メディアの報道はマンネリとなり、新規感染者数だけが一人歩きしているのではないかと感じてしまうのだ。

新規感染者が増えた増えたと騒ぎ立てて、政府に緊急事態宣言を催促するようなメディアや世論はどうなのか?

プロ野球や大相撲は観客有りなのに、どうしてオリンピックは無観客じゃなければならないのか?

私にはさっぱり理解できない。

新規感染者が増えているのは、コロナを恐れずに行動している人が増えているからであって、オリンピックのせいではない。

何でもかんでも、政府のせい、オリンピックのせいにするのはどう考えてもおかしいのではないか。

大谷が出場したオールスターを見ても明らかなように、アメリカやイギリスではもはやほとんどの人がマスクをしていない。

しかし両国の新規感染者数を見ると、アメリカが3万人、イギリスは4万人で、日本の10倍以上だ。

それでも社会活動はほぼコロナ前の状況に戻そうとしている。

その原因と考えられるのは、1日の死者数が、アメリカが300人、イギリスは60人と大きく減少しているためと考えられる。

日本の昨日の死者数は22人。

アメリカやイギリスと比べても断然少なく、高齢者へのワクチン接種の効果がはっきりと現れているように見える。

もし私が報道現場にいたならば、新規感染者数ではなくて重症者数や死者数の推移を重視し、医療現場への負荷と天秤にかけて社会・経済活動抑制の必要性を論じるだろう。

日本のメディアは、コロナに対してヒステリックすぎる。

特にオリンピック敵視の姿勢は、ある意味「狂信的」とすら感じるのだ。

もう少し世界的な視野に立って冷静に報道しないと、日本社会全体におかしなバイアスがかかってしまっている。

さて、岡山での13日間に及んだ介護生活だが、今朝5時すぎにコインランドリーで最後の洗濯物を乾燥させて一区切りとした。

こんなにコインランドリーが重宝したのは初めてかもしれない。

8月初めには伯母の2回目のワクチン接種に合わせて、再度岡山に行くことにしている。

そしてお盆明け、伯母を入院させることが次の大きな山場となるだろう。

私たちが東京に戻っている7月後半には、弟の妻と娘が2泊3日の予定で伯母の世話に行ってくれると連絡は入った。

介護は、決して自分だけで抱え込まないことが肝要。

それにしても、妻とこれほど会話したのはいつ以来だろう。

意見の対立はもちろんあるが、一番頼りになるパートナーであることを再認識させられた今回の帰省であった。

<吉祥寺残日録>1都3県に緊急事態宣言発令へ!でも去年の死者数、実は減ったらしい #210105

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