<吉祥寺残日録>「経験のない」超大型台風接近の中、雨男がやって来た #200905

昨日の夜、大阪に住む次男から突然電話がかかって来た。

仕事で上京しているので、家にちょっと寄るというのである。

次男は昔から、我が家では「雨男」と呼ばれていた。

大切な行事がある日には、必ず雨が降った。

結婚式の日などは、4月半ばだというのに、何と雪が降ってみんなを驚かせたものである。

そんな息子が連れてきたわけでもないだろうが、「経験がない」ほどの大型台風が日本列島に接近中なのだ。

だから、今日もすごい雨が降るんじゃないかと覚悟していたが、雲は多いものの日中は雨は降らなかった。

昼頃やってきた息子は、今年36歳。

長年住宅メーカーの営業職をやって家を売っていたのだが、数年前本社に異動となり、今は経営幹部に仕える経営企画系の部署に身を置いている。

もともと単純な男なので、経営企画のような戦略部門よりも仲間とワイワイやりながらチームワークで仕事を進める仕事の方が向いている気もするが、30代半ばとなればもう中堅。自分の予想もしないような仕事を任される年頃になったのだろう。

社長さんについて、地方の営業所に視察に出向くことも増えているらしく、自分が一般社員から距離を置かれていることに戸惑っているらしい。

現場は大変だが、ある意味やることはシンプルで仲間意識を感じることもできるが、本社の中枢に近づけば近づくほど息苦しく、不自由な想いに囚われている息子の気持ちは私も経験上理解できる気がする。

よほど権力欲のある人間でない限り、会社の中枢は決して居心地がいい場所ではない。

一緒に昼食を食べ、3時間ほどおしゃべりをした後、息子は家族の待つ大阪へと帰っていった。

この夏会ったときには孫たちも一緒だったので、ゆっくり大人の話もできなかったが、久しぶりにじっくり息子の話を聞くことができ、自分なりにアドバイスもできたので大変貴重な時間であった。

経営企画の次に何をするのか、息子は今選択を迫られている。

海外赴任の話もあるようなので、視野を広げる意味でも一度海外で働くことを勧めたのだが、最終的には家族の意向も踏まえて本人が決めることだ。

昔に比べてちょっとお疲れの様子なのは気になったが、いつまでも能天気に暮らせるはずもなく、ここは大いに悩んで自分の生き方を自ら切り開いていくしかない。

サラリーマン人生の大切な岐路に立つ息子を、心の中で応援している。

息子が帰った夕方、東の空を眺めると、都心上空に怪しげな雲が伸びていた。

そして夜になって雨も降った。

気象庁が「経験がない」暴風雨に警戒を呼びかける台風10号。

今は沖縄県の南大東島辺りをゆっくりと北上中だ。

果たして日本列島にどんな被害をもたらすのか?

明日の夜には九州に接近する見込みだという。

気象庁は今夜緊急の記者会見を開き、明日の午前中には鹿児島などに特別警報を出す可能性が高いことを事前に予告した。

極めて異例の対応である。

現在の中心気圧は920ヘクトパスカル。

最大瞬間風速は一時85メートルと伝えられたが、最新の予報では70メートルに引き下げられている。

とはいえ、すごいスーパー台風だ。

東京では台風の直接の影響はないものの、南から吹き込む湿った風によって明日から月曜日にかけてゲリラ豪雨の可能性があるらしい。

月曜といえば、私が白内障の手術を予約している日でもある。

でもまあ、私のことはどうにでもなる。

とにかく、九州の人たちには十分な備えをして、何とか命を守ってもらいたいと願わずにはいられない。

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