名古屋駅には午後2時過ぎに着いた。お目当の店は「メイチカ」と呼ばれる駅前の地下街にあるという。
コーヒー・サンドイッチの「コンパル メイチカ店」。
思ったよりもこざっぱりした店構えだった。
通路に面したテイクアウトのカウンターには、様々なサンドイッチが並べられていた。
「コンパル」は昭和22年創業。名古屋独特の喫茶店文化を牽引してきたお店だ。今では名古屋に9店舗を構える文字通り名古屋を代表する有名店だという。
店内は満席。喫茶店だが、1人客は相席だ。
写真ではこぎれいに見えるが、全席喫煙。あちらこちらからタバコの煙が上がる。
サンドイッチは多種多様。「みそカツサンド」というのもある。
そんな「コンパル」の代表メニューが名古屋名物「エビフライサンド」(930円)だ。私はそれを食べにきたので、迷わず「エビフライサンド」を注文する。
それにしても、950円はなかり強気だ。
運ばれてきたのは、こんな感じ。
ちょっとメニューの写真と違う。メニューだと、断面が上を向けられ、独特のビジュアルなのだが、パンを立てる手間を惜しんだのか、切ったまま皿に並べられている。
いかにも愛想がない。
横から見ると、こんな感じ。
輪切りになったエビフライが、やはりユニークだ。コールスローと卵焼きが一緒にサンドされている。
食べようとすると、中のエビフライがごろりと転げ落ちた。
実に食べにくい。
フォークもないので、指がベトベトになってしまう。
それでも味は想像通り美味い。コールスローのマヨネーズとエビフライにかけられたケチャップかソースが交わり、ベタだが濃厚でB級な美味しさがある。
店自慢の「コーヒー」(400円)と一緒にいただく。
店のホームページには、こう書いてある。
『オリジナルブレンドコーヒーは昭和22年の創業当時から変わらないブレンドで、濃厚な深みのある味わいとまるみのあるコクが特徴。』
濃厚なミルクをコーヒーに注いでいただくコーヒーは、確かに深みを感じる。カップは小さめだが、この店のコーヒーは名古屋の人には昔懐かしい味なのだろう。
ランチセットはなく、サンドイッチとコーヒーで1330円はさすがにちょっとボリすぎな感じだが、「名古屋に来た」という気持ちにはなれる。
ちょっと癖になるお店である。
食べログ評価3.58、私の評価は3.60。