ニホンスッポン

雨が降り続いた今年の7月。

今月初めての真夏日となった今日の午後、久しぶりに平日の井の頭公園を歩く。

梅雨時の公園は、緑が深い。

雨の季節はどうしても出不精になってしまい、植物の生命力あふれる季節を楽しんでいないことに気づく。

降り続いた雨で、樹木の表面には苔が生えている。

水をたっぷり含んだ道。

ベンチに腰掛ける人もいない。

井の頭池の水面が、すっかり水草に覆われていた。

この水草、「ツツイトモ」という絶滅危惧水生植物なのだそうだ。

絶滅危惧植物が、池一面を覆うというのも不思議なことだ。

『 水草は、魚やエビの隠れ場所やトンボの産卵場所、カモやバンなどの水鳥の食物になるなど、さまざまな水辺の生き物を育んでいます。水中をただよう塵を吸着するので、水草の周りは透明度が高くなっています。』

水草が繁茂したのは、どうやらいいことのようだ。

なぜツツイトモがこんなに生えたのか?

公園内に貼られていたポスターにはこう書かれていた。

『 水を抜いて池底を干す「かいぼり」をしたところ、干し上げの刺激によって池底に眠っていた種子が発芽しました。池干し効果で透明度が向上して光が届くようになったことで、水草が繁茂する池になりました。』

私が引っ越した頃から始まった「かいぼり」が、この一面の水草をもたらしたようなのだ。

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その時、水草の間を進む影を見つけた。

亀・・・?

悠然と、私がいる端の方に近づいてきた。

この写真ではよくわからないが、その悠然と泳ぐ亀は・・・

スッポンだ。

スッポンが泳ぐ姿を見たことはないが、首の形状が普通のイシガメではない。

先ほどのポスターにも、「ニホンスッポンが潜んでいるかも・・・」と書かれていた。

私が見たのは、間違いなくスッポンだったのだ。

明日から学校は夏休みだが、東京はまだ梅雨明けのめどが立たない。

でも、近頃は雨の日が好きだ。

こんな夏は無理に太陽を求めるのではなく、梅雨時の井の頭公園をもう少し味わいたいと思う。

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