AIビジネス

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AIビジネス研究会著「60分でわかる! AIビジネス最前線」という本をパラパラ読む。

AIのような最先端分野では、書籍化のペースが技術の進歩に追いつかないケースが多いので、それほどしっかり読み込もうとせず、あくまでパラパラと眺める。この本は昨年11月に出版されたもののようなので、そこまで古くはない。

この本の中から、気になった項目だけ抜き出しておく。

AI、「Artificial  Intelligence」という言葉は、1956年のダートマス会議で初めて使われたといわれている。近年AIが発達した理由は3つ。①コンピューターの性能向上、②機械学習(ディープラーニング)とよばれる基盤技術の進歩、③AI研究ブームの3つだ。

「不気味の谷現象」は、1970年に日本のロボット工学者である森政弘名誉教授が提唱した考え方。「人間のロボットに対する好感度は、ロボットが人間に似るにつれ、高くなっていくが、ある一定のラインを超えてしまうと、逆に好感度が下がってしまう(その後、完全に見分けがつかなくなるとまた高まる)」という考え方だ。

IBMの「Watson」は、「コグニティブ・コンピューティング」を搭載し、人間の意思決定を補助したり、複雑な構文での質問を解釈し応答をするAIシステムだ。コグニティブ・コンピューティングの代表的な特徴は、膨大な文書データを解析したり、質問の意味を把握することができる「自然言語処理」、それらから導き出される「仮設の提示」、最終的には様々なケースで利用されることから得られる「経験からの学習」である。「ワトソン」が一躍有名になったのは、2011年2月16日全米で流れるクイズ番組で人間のクイズ王と対決したことだ。2015年2月には、ワトソンの日本市場投入を狙い、IBMとソフトバンクが戦略的な合意に達した。

グーグルが開発した囲碁AI「AlphaGo」が世界トップクラスの棋士イ・セドルに4勝1敗で勝利したのが2016年3月。将棋やチェスに比べ複雑な囲碁を攻略した究極の「ゲームAI」となった。

日本でも82年から92年まで「第五世代コンピュータープロジェクト」とよばれるAI開発の国家プロジェクトが行われたが、ほとんど学術的知見にとどまった。代表的な国産AIは、FRONTEO開発の「KIBIT」。少ないデータから傾向を読み取ることに長けたAIで、心の「機微」を察知するという意味が込められている。2016年に理化学研究所内に「確信知能総合研究センター」を新設する計画。

「量子コンピューター」は、「0」でもあり「1」でもあるような状態を任意に決定することで、同時に2つ以上の状態を表現し、並列的な計算が実行できるようになり、計算能力が飛躍的に向上する。現在のコンピューターの性能の数千倍とも数万倍以上ともいわれる。NASAやグーグルは2013年5月に「Quantum Artificial Intelligence Lab(量子人工知能研究所)」を設立した。世界初の商用量子コンピューター「D-Wave」も登場した。

マイクロソフト日本法人が公開した「りんな」は、人工知能に女子高生のキャラクターを演じさせている対話型のチャットボット型AIサービスで、LINEとツイッターで公開されている。

マイクロソフトの中国法人が公開した「シャオアイス」も同様のチャットボットで、ウェイボーやウィーチャットなど9つのサービスで運用される。ユーザーごとに専用のAIが提供され、会話内容を学習して、より適切な回答を行うようになる。これにより、ネットショップの商品をおすすめしたり、動画サイトでユーザーが好きそうな映画を提案したりするだけでなく、ユーザーの好みに合わせて「シャオアイス」がオリジナルの動画を作成して配信するといった、ビジネスに直結する運用が推し進められている。

「Tay」というAIは、ツイッターで様々なユーザーからの問いかけに答えていくうちに差別発言やブラックジョークを繰り返すようになってしまい、1日で公開停止に追い込まれた。

AIが執筆した映画脚本をもとに製作した短編映画「Sunspring」がYouTubeで公開されている。AIによる「自動創作」が現実味を帯びてきた今、AI著作物をめぐる商業的権利について、改めて議論を深めるべき時になっている。

「#CASPIC」はインスタグラムに登録しているモデルやタレントから個々のプロモーションに最適な人物をAIが選び出し、より早く的確なキャスティングを行うAIサービス。マーケティング支援のタグピクが提供している。候補の絞り込みには、性別、年齢、フォロワー数、国籍などを使い、それらをベースにインフルエンサーとしての影響力の分析も行う。

グーグル検索は200もの判断基準に基づいて検索結果の順位が決定されているが、2015年からそこにAIによる判断が加味された。AIが介在することで、検索語そのものだけではなく、関連する概念にまで幅を広げて結果を返すことができるようになった。検索エンジンはAIにコンテンツの価値を判断させるようになると予想され、安直なSEOの手口は完全に排除されると思われる。

「AIがディープラーニングで猫の概念を理解した」というニュースが話題になったのは2012年。スタンフォード大学とグーグルの研究グループが実現した。事前に「正解」の画像を与えず、「特徴抽出」により画像を分類することによって、AIは画像の山から共通の構成要素を拾い出せるようになった。

AIが1秒間に数千回ともいう取引を行う「超高速取引」が株や為替の相場を大きく動かしている。「Aidyia」のようにトレードを人間ではなくAIが行うAIヘッジファンドも登場。経済誌「フォーブス」によると、ヘッジファンド報酬額ランキングの上位10人のうち半分がAIを活用してトレードをしているという調査がある。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校が2016年に開発した癌診断法は、超高速度で連続測定のできる顕微鏡とAIを組み合わせることで、細胞を壊さず、いわば「外見」だけから細胞を分類し、高い精度で癌細胞を発見する。

シンシナティ大学と人工知能開発を行うPsibernetixと米空軍が共同で開発した戦闘機操縦用のAIの「ALPHA」が、元米軍の敏腕パイロットと模擬空戦を行い、圧勝した。

特許庁は2016年度から特許の出願手続きや審査でAIを活用するための実証実験を開始した。特許出願は年間50万件。審査には過去に同じ発明がないかどうか、膨大な文献にあたって調べる必要がある。2023年度までに現状29ヶ月かかっている特許権利化までの期間を、平均14ヶ月に短縮する目標を立てている。

日立製作所は、企業の経営判断をサポートするAIの開発に取り組んでいる。賛否が分かれる議題に対し、大量の記事を分析して賛成・反対双方の立場から根拠や理由を伴った意見を提示するもの。インターネット上から新聞記事、レポート、白書など1000万件程度の情報を収集し、わずか80秒程度で回答する。

とりあえず、今日はここまで。図書館に本を返しに行かねばならない時間だ。

でもAIって、私とほぼ同じ歳なのだ。

ちょっと親しみも沸いてくる。私がまだ報道記者だったら、間違いなく取材するだろうテーマだ。引き続き、AIの勉強(?)を続けたい。

 

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