<きちたび>妻の還暦を祝う旅② 「神在祭」直前の出雲大社に「日本最大の日の丸」を見た

きょう「皇室会議」が開かれ、天皇の退位日が再来年の4月30日に決まった。民放が相変わらず日馬富士問題を大きく報じる中、NHKは特別番組で皇室会議の模様を詳しく伝えた。

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天皇の生前退位については、当初保守陣営からは異論が出た。しかし圧倒的な国民が天皇のご意向を支持したことで、陛下の意思が粛々と実現した。良かったと思う。

さて、そんな皇室ともゆかりのある出雲大社に、先週末、妻の還暦祝いを名目に初めてお参りに行ってきた。その時の印象を書き残しておきたい。

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正門前には「神迎祭」「神在祭」を告げる立て札が立てられていた。

私が訪れたのは11月25、26日の両日。まさに神迎祭の直前だった。

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旧暦の10月は神無月と言われるが、それは全国各地の八百万の神が出雲大社に集まるからだ。そのため神が集まるここ出雲では、逆に「神在月」と呼ぶ。

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出雲大社の御祭神は大国主大神。出雲大社の建立を条件に天照大神に国を譲ったとされる。

参道の両脇には、「古事記」や「日本書紀」に登場する有名なシーンを描いた彫像が置かれていた。

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参道右手にあるのは「ムスビの御神像」。

『出雲大社の御祭神大国主大神はこの幸魂奇魂の“おかげ”をいただいて神性を養われ「ムスビの大神」となられました。生きとし生けるものすべてが幸福になる「縁」を結ぶ“えんむすびの神”と慕われるゆえんであります。 この「ムスビの御神像」は大国主大神が有難く「幸魂奇魂」を拝戴される由縁を象徴しております。』

「幸魂奇魂」とは何か? ウィキペディアで調べると「一霊四魂」という言葉が出てきた。

『一霊四魂のもっとも一般的な解釈は、神や人には荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)・幸魂(さきみたま、さちみたま)・奇魂(くしみたま)の四つの魂があり、それら四魂を直霊(なおひ)という一つの霊がコントロールしているというものである。』

幸魂についてはこう説明されている。『3つ目の魂は幸魂であり、その機能は人を愛し育てる力である。これは、「愛」という1字で表される。思いやりや感情を大切にし、相互理解を計ろうとする人は幸魂が強い人である。』

そして奇魂については、『4つ目は奇魂であり、この機能は観察力、分析力、理解力などから構成される知性である。真理を求めて探究する人は、奇魂が強い。』

つまり、幸魂は「愛」であり、奇魂は「智」ということらしい。

出雲大社紫野教会のサイトには、「古事記」や「日本書紀」に登場する大国主大神と幸魂奇魂の場面が紹介されていた。日本書紀にはこう書かれているらしい。

『 (少彦名神が常世国に渡ってしまわれて、)これより後、国の中でまだできていないところは、大己貴神(大国主大神)が独りで巡ってよく国造りされた。ついに出雲国に至って言葉に出されて言われた「葦原中国(日本の国のこと)は元々荒れていた。岩や草木に至るまでことごとに暴れていた。しかし、私は既にくじいて皆従わないものはない。」そして、「今この国を治めるのは私独りだけだ。私と共に天下を治める者はいるだろうか。」と言われた。
その時、不思議な光が海を照らし、突然浮かび上がってきたものがあった。そして、「もし私がいなければ、汝はどうやってこの国を平らげることができただろうか。私の存在があったから、汝は国造りの大きな功績をあげることができたのだ。」と言われた。この時に大己貴神は「それでは汝は誰だ。」と聞かれた。それに答えて「私は汝の幸魂奇魂だ。」と言われた。大己貴神は「そうだ。了解した、汝は私の幸魂奇魂だ。今どこに住みたいと思うか。」と聞かれると、「私は大和の三諸山に住みたいと思う。」と言われた。そこに宮を作っていって住まわれた。これが大三輪の神である。』

要するに、大国主命が日本の国造りを成し遂げられたのは幸魂奇魂のおかげということなのだ。

何れにしても、これまでこうした日本の原点について興味を持ったことがなかったので、あまりにも知識が乏しく、にわかには理解できない。少しずつ勉強すべきテーマとして心に留め置く程度にしておきたい。

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そして参道の左手には、有名な「因幡の白兎」の物語が再現されていた。こちらの彫像は「御慈愛の御神像」と呼ばれている。「因幡の白兎」については特に調べることもないだろう。

このほかにも、敷地の所々にウサギの石像が置かれている。まだ新しそうなので、最近のものだろう。何だか中国のような趣味の悪さを感じる。中にはウサギを可愛いと感じる方もいるのかもしれないが、個人的にはがっかりだ。

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出雲大社って伊勢神宮のような所じゃないかと勝手に想像していた。しかし実際には自然の奥深さもなく、普通の大きな神社といった感じで、正直ちょっとがっかりした。

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出雲大社は60年に一度の遷宮、すなわち本殿の建て替えを行う。そして2008年から工事が始まった「平成の大遷宮」は昨年ほぼ完了した。

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出雲大社の拝殿が見えてきた。その手前に立つのが「銅鳥居」だ。

出雲大社の参道にある4つの鳥居の中で最後にくぐる「四の鳥居」。日本最古の青銅製の鳥居だ。

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ちなみに「一の鳥居」は石、「二の鳥居」は木、「三の鳥居」は鉄でできている。

この「四の鳥居」の先が「境内」ということになる。

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境内入ってすぐの左手には、「神馬・神牛像」。どちらも神様の乗り物とされ、神馬は子宝を授かり安産に、神牛は頭を撫でると学力向上にご利益があるのだそうだ。

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そして拝殿にお参りする。

出雲大社の参拝方法は、「二礼四拍手一礼」。通常の神社よりも拍手が二回多い。なぜか?

正確なことはわからないが、ガイドさんは「幸せのシを意味する」と説明するらしい。四という数字は縁起が悪いとされるが、出雲大社では「幸せを呼ぶ四」として縁起の良いものとされているという。

さらに、四は前出の「一霊四魂」から来ているとも言われる。さらにさらに、本来は「二礼八拍手一礼」が正式でそれを通常は四拍手に略しているという説明も出ている。どうもよくわからないことが多い。

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しかし、個人的に一番印象に残ったのは、巨大な日の丸だった。拝殿前からはっきり見える位置に掲げられているのだが、ちょっとびっくりするような大きさだ。

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後で知ったのだが、この日章旗、日本一の大きさなのだという。

大きさは畳75枚分、重さは49kgだそうだ。いつ、誰がこの国旗掲揚台を作ったのか?

出雲大社紫野教会のサイトによると・・・

『この国旗掲揚塔は昭和11年に現在の出雲大社近江分祠の青少年組織である此花健児隊、健女隊によって奉納されました。現在の掲揚塔は平成15年に島根県森林組合連合会の奉納により立て替えられたものです。』

昭和11年といえば、二・二六事件が起こり、日独防共協定が締結された年だ。その時代に作られた日本最大の日の丸が平成の世でも生き残っていることを知り、いささかショックを受けた。しかも、先のサイトは誇らしげにこう結んでいる。

『意外に近くからだとうまく見えませんし、風の都合もありますから、なかなか綺麗にはためくところは見えませんが、出雲大社にお参りの際はぜひこの日本一の日の丸もご覧いただきたいと思います。』

古代から続く出雲大社は、国家神道によって明治以降その性格を変えたのだろう。その国家神道的な色合いを残すのはなぜなのだろう?

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おみくじを引いた。出雲大社のおみくじには、吉凶は書かれていない。あまり面白くないタイプのおみくじだ。

書かれた内容を読む限り、私のは良くて、妻のおみくじはあまり良くなかった。

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妻のおみくじは境内の木に結わえて帰ることにした。

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そして本殿にも参拝する。

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正確に言えば、本殿の正面に設けられた「八足門」から参拝する。

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八足門から見える景色はこんな感じ。遷宮によって新しくなった部分はどこなのだろう?

よくわからなかった。このあたりも伊勢神宮に比べて、素人にはわかりにくく、ありがたさが薄い感じがした。

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本殿の参拝を済ませて左手に境内を出た先に待ち受けているのが「神楽殿」。270畳の大広間を持ち、参拝者の祈祷や結婚式、信者の集会などに使われるらしい。

しかし神楽殿を有名にしているのは何と言っても日本最大級の大しめ縄だ。

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長さ13.5m、太さ8m、重さ4.4トンだという。

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下から見上げるとこんな感じ。そして先ほど拝殿前から見えた日章旗は、この神楽殿の前に掲げられていた。

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国旗掲揚塔の高さは47mもある。

『これは出雲大社の古代の本殿の高さが16丈(約48m)と言われる高さとほぼ同じです。古代の本殿はあの高さまであったんですね。』と、出雲大社紫野教会のサイトには書いてあった。

私は日の丸に恨みはないが、この真新しい国旗掲揚塔、巨大な日の丸には違和感を感じる。どうせなら、国旗掲揚塔ではなく、古代の出雲大社本殿を昔のままの大きさで再建してほしいと思うのだ。

その方がはるかにありがたい場所となり、無用な誤解も生じないだろうに・・・。

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平和のために尽力した天皇陛下は、出雲大社の巨大な日の丸をどのような思いでご覧になったのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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