また新しいシリーズを始めてみようと思う。
「わたしの逸品」
偶然見つけたお気に入りの商品を記録しておこうと思ったのだ。
もともとあまり買い物に興味がない私なので、おそらくは私が知らなかっただけで世の中ではすでに有名な商品である可能性が高いだろう。それでも、書いておかないとすぐに忘れてしまうので、あくまで私の備忘録だとご理解いただきたい。
このシリーズを始めようと思ったきっかけは、この「あぶらあげ」を見つけたことだ。
普段行くことのない紀伊国屋スーパーで見つけた特大のあぶらあげである。
値段は、1個475円。
買って帰ってお皿に出すと、食パンより一回り大きく、厚みも
谷口屋のサイトを見ると、次のようなメッセージが書かれていた。
『谷口屋は創業大正14 年、福井県の油あげと豆腐の老舗です。山間の自然豊かな竹田で、創業以来変わらない伝統の製法で、一枚一枚心を込め、手作業で作りつづけています。
百年近く代々受け継がれてきた油あげ。表面の皮はカリッと揚がって香ばしく、サクサクカリカリとしたその食感。じんわりとしみ出す菜種油と大豆の、何とも言えない旨味が口いっぱいに広がります。
美味しさの秘密は、原料のこだわり。そして豆腐生地のつくり方と揚げ方にあります。
初代竹蔵の教えはただひとつ。
「あわてたらあかん。ゆっくりとゆっくりと。」 熱々の豆乳ににがりを打つ時。油あげを揚げる時。じっくりと丁寧に、そう言われ続けてきました。
三代目 誠は、ただただ谷口屋の伝統を守り続けています。』
大正14年に創業し、3代に渡って守ってきた伝統の味だという。
妻は、おあげをそのままフランパンで焼く。もちろん油は使わない。
表面にこんがりと焼き目がついたおあげを切り分け、生姜と分葱をのせ、醤油をかけていただく。
これは、美味い。
しっかりと油の旨味が残り、醤油との相性は抜群だ。
福井は、あぶらあげの消費額が日本一なのだという。白山信仰の拠点として栄えた越前・竹田で浄土真宗の行事とともに供されたあぶらあげ。
“ありがたい”味がした。